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ACIDMAN

記念すべきニュー・シングル「ミレニアム」完成…そして自主イベント“SAI”へ

記念すべき結成20周年最後のシングル「ミレニアム」の表題曲がどのような想いのもとに制作されたのか、絶賛発売中のGiGS9月号で大木に聞いたが、ここからは同作品に収録されているカップリング2曲について掘り下げてみた。そして、いよいよ参加アーティストの第1弾が発表された、彼ら主催のイベント“SAI”に込められた考えや思想についても大木は語ってくれている。ぜひ、GiGS9月号のACIDMAN特集と併せて熟読し、大木伸夫というアーティストの深層を知って欲しい。

Text/KOH IMAZU

——GiGS9月号でのシングル・インタビューの後編として、次に最新シングル「ミレニアム」のカップリングとして収録されている「Seesaw」について。シーソーという言葉がループのように繰り返されるユニークなナンバーだったね。
大木:最初は公園とかにあった遊具:シーソーのイメージだったんですよ。こっちが上がれば逆側が下がる。でも軸は同じだぜ、っていうシーソーっていろいろ喩えやすいなと思って。そうしたら「そういえば“シーソー≒思想”でもあるな」って気づいて、その意味合いも採り入れることができたという(笑)。
——さらに3曲目はインスト「青の発明」。
大木:歌を伝えたいと思って作ると表題曲の「ミレニアム」のような作品になり、普通に音楽を作ろうとすると「Seesaw」やこの曲みたいなのができる、っていう感じなんですよ、俺的には。ちなみに「青の発明」は最初ルーパーで作り始めたんです。
——ひょっとして冒頭から出てくるベースのループのような音はギターなの?
大木:実はギターなんです。5〜6弦を弾いてたらああいう感じになって。で、そのループに対してイチゴくん(浦山一悟/Dr.)と佐藤くん(佐藤雅俊/B.)にジャムってもらいながら、さらに俺がいろんなギターを重ねて、その中からいいところをくっつけてできたのがこれなんです。
——なるほどね。さて、新曲の発売日にはいよいよ11月に行われるACIDMAN主催のフェス“SAI”の出演者も発表されるね(イベント特設HP【http://sai-fes.jp】をチェック!)。
大木:フェスと言っても若いバンドや、今が旬のバンドをいっぱい呼んで、っていう発想じゃないんですよ。そうではなく、自分たちがデビュー当時から刺激をもらって、今も共に頑張っている仲間たちに声をかけさせてもらった感じなんです。先輩代表、後輩代表、みたいなバンドもいるけど基本は同世代で。
——強力な同世代になりそう。
大木:うん。お客さんにしても30歳すぎの、最近だとフェスから足が遠のいているような世代の人たちにも来て欲しいと思ってるし。
——ACIDMANからのオファーに対して、参加するみなさんの反応は?
大木:ほんとんどみんな2つ返事でした。中には電話で頼んだらその場で「ああ、いいよ」って言ってくれたバンドもあったり。
——もう内容の方は詰めているの?
大木:このプロジェクトって実は3年ぐらい前から進めてきたものなんですよ。で、最初のうちは“コラボもアリかな?”って思ってた。でも今回声を掛けさせてもらったメンツだったらそれぞれに、そのままのスタイルでライブをやってもらった方が美しいのかもしれない。そこは、まだまだ悩み中ですけどね。
——GiGSの読者に対しては、どんな風に参加してもらいたいと思っている?
大木:10代、20代の、みんなが追いかけてるバンド自体がたぶん、今回出演するバンドたちから影響を受けていると思う。そういうバンドたちを、これだけ多くの数で一気に観られる機会って滅多にないと思うから、特にバンドをやってる子にはぜひ観に来て欲しいですね。未だに僕らがやれていることも感じて欲しいし、新たなものを観る感覚で来て欲しいですね。
——埼玉スーパーアリーナって足を運びやすい会場だし。
大木:そう! すごく観やすい会場なんですよ。それに当日は外のケヤキ広場をお祭りっぽくする予定なんです。先日、川越市長さんを表敬訪問させていただいたんですよ、俺、川越出身なんで。そうしたら後援に川越市がついてくれることになった。そのおかげもあって広場では川越の物産のお店とかも出したいなと思っています。そういうところを見るだけでも楽しいと思いますよ。