wajimachine
“弥勒”は、シンコーミュージックの“Wajimachine”特設サイトのみでの販売になります。“弥勒”は限定生産ではありませんが、ハンドメイドという製造体制のため、1ロット毎の生産台数に限りがあります。
第2回ロット以降は、販売のご用意が出来次第、発売日などの詳細をエフェクターブックのツイッター・アカウントなどで事前告知いたします。
和嶋慎治ミニ・インタビュー
——『和嶋慎治 自作エフェクターの書「歪」』を作った頃のことを覚えてますか?
「2015年の発売だから、もう7年も前なんですよね。あの本には、当時の僕の歪みに対するこだわりが余すところなく入っています。僕は自作エフェクターがブームになる少し前から作り始めていたんですが、いろんなエフェクターを作っていくと、だんだん回路のことがわかってくるじゃないですか。そうすると“このエフェクター、こういう風にモディファイしたいな”ってなるんですよ。そういう経験を積み重ねていくうちに、だんだんオリジナル回路も作れるようになり、歪みにこだわって色々と自作していた頃にあの本の話がきたんですよね」
――和嶋さんが本当に欲しかった歪み系エフェクターを作るというのが、あの本のテーマでしたね。
「そう。だから、特に“弥勒”はレコーディングでもライヴでも使い続けています。自分で言うのもなんですが、とても良いエフェクターだと思っています」
――そもそも“弥勒”がどんなエフェクターなのかを、改めて説明していただけないでしょうか?
「自分が“こういうエフェクターが欲しい”と思ったときに、ぼんやりと回路が思い浮かぶんです。そういう回路のエフェクターがあればそれを買うんですが、意外にないことが多くて。ないなら自分で作ろう、と。“弥勒”はまさにそういうものですね。今まで市販されていなかったエフェクターで、自分が理想とするものを作ったわけです。つまり、未だかつてないエフェクターを作ったので、これは未来から来たエフェクターだなと考え、“弥勒”と命名しました。“弥勒”は未来からやってくる菩薩ですからね」
——“弥勒”を販売してみようと考えたのは、そういう背景もあったんですね。
「似たような製品をどこも作っていないのなら、僭越ながら自分たちで作って販売するのが良いかなと。要望があったわけだし、一緒に作ったチョコレート・エレクトロニクスの堀野くんも、エフェクターブックも協力してくれるわけですしね」
――ブランド名は「Wajimachine」ですよね?
「本を作った時にその名前を使ったので、それを踏襲する形にしました。部品調達を含め各方面で扉が開いた感じがあるので、2022年の秋口には販売に漕ぎ着けられそうな手ごたえがあります。“弥勒”の反応が良ければ、2号機、3号機も考えていますよ」
――“弥勒”に続くラインナップは自作本に載せたエフェクターからチョイスする形になるんでしょうか?
「そういう機種もありますが、その後、触発された古いエフェクターがいくつもありまして。そのアイデアを具現化したいなと。古いエフェクターにインスパイアされたものをレア・パーツを使って作るんじゃなくて、ある程度の数をお届けできる形にしたいと考えています。自分としては、どこか懐かしい、ロックな音がする、いなたい響きのエフェクターを作りたいですね。とはいえ、これが本業になっちゃうのはちょっと違うかなと思っているので(笑)、それを時々出せていけたらなと。堀野くんと2人で手がけるので、そんなに大量には作れませんし。あと重要なのは、個人的な願望で恐縮ですが、やはりあくまで“自分で弾きたいもの”を製品化したいと思っています」
(The EFFECTOR BOOK Vol.56記事から抜粋掲載)
Wajimachine Lineups
¥36,900(税込)
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