『IDOL AND READ 017』の発売を記念したトークショー&サイン会が、戦慄かなのさん(ZOC)をゲストに迎え、2019年1月28日下北沢ヴィレッジヴァンガードにて開催された。司会進行はIDOL AND READ吉田編集長が担当。

大森靖子さんとのZOCは“ちょっと待って!” 妹(頓知気さきな)とのfemme fataleは“もっと急いで!”

<歌舞伎町で撮るのはイヤなんですけど──>

── 今日は急な告知だったのにも関わらず、こんなに大勢お集まりいただきありがとうございます。それでは、戦慄かなのさんをお迎えしたいと思います。(場内大拍手、戦慄さん登壇)

戦慄かなの(以下戦慄):ありがとうございます、(壇上背景に貼ってあるたくさんの自分の写真を見て)なんかコレがキモいなと(笑)。今日はよろしくお願いします。

── 戦慄さん、本当にお忙しいと思うんですけど来ていただいてありがとうございます。

戦慄:いえいえ。

── 経緯を話しますと、最初僕の方から出演をオファーしていて、もの凄く忙しい方なので無理だと思っていたんですが、本が発売されてから“急に一日空きました”って連絡が入って、じゃぁやりましょう!となったんです。

戦慄:一人でイベントをやるのが初めてなんです。

── え!?意外。

戦慄:そうなんですよ。ミスiDの時なんかは色んなトークイベントに呼ばれて司会を任されたりしたことはあったんですけど、一人は初めてなのでやってみたいなと。

── で、今発売中のIDOL AND READ 017の感想などを伺いたいと思うんですが、撮影を行ったのが新宿歌舞伎町のゴールデン街で──僕が勝手に<戦慄さんは歌舞伎町>ってイメージがあったもので。

戦慄:“歌舞伎町で撮るのはイヤなんですけど”って言ったら、“いや、戦慄さんは歌舞伎町じゃないか…”って言われて。

── 撮ってる時も、“私、新宿での撮影って多いのよね〜”って言ってて。

戦慄:だいたい六つくらいの媒体で、新宿で撮影してます。

── だからやっぱりみんなそういうイメージをするんだと思うんですけど、戦慄さんは縁も馴染みもなかったんですよね?

戦慄:そうなんですよ、少年院前の私の稼働地は秋葉原だったんで、歌舞伎町は…。

── どんなイメージですか?怖い?

戦慄:えー、<ちょっとはしゃいでる人がイッパイいる町>くらいのイメージでした。ま、行ってないこともなかったんですけど、ゴールデン街とかは行ったことないですよ。

── インタビューは一万字くらいの量で、南波一海さんっていう僕が信頼してるライターにお願いしたんです。リクエストしたのは<少年院の話は散々されてるだろうから、戦慄さんの“今”と“今後の輝かしい未来”についてのポジティブな話を中心にまとめて欲しい>と。尚かつIDOL AND READは生い立ちを話していただくのが主旨だから、少年院の話も避けては通れないので少し──ってお願いしたら、南波さんは見事にまとめてくれたんです。インタビューを受けて、どんな印象でした?

戦慄femme fatale(※ファム・ファタール:戦慄さんが妹の頓知気さきなさんと組んでいるユニット)の事をすごく訊いてくれたのが嬉しかった。大森靖子さんが同じ号に載ってるので、そっちでZOCのことをだいたい話してるのかな──と思ったんです。で、ZOCのことも訊かれたけどfemme fataleの方を全面的に訊いてくれて。femme fataleは全部自分でやっていて思い入れも強いので、話せる機会を作ってくださって本当に嬉しかったです。

── その妹さんの話をするときの戦慄さんのデレデレ顔もスゴかったです(笑)。

戦慄:(笑)シスコンなんです、本当に。

── 最後に、“今日はfemme fataleの話ができて本当に嬉しかったです”って言ってくれたのも凄く印象に残ってます。あ、そうそう、取材の後にいただいたfemme fataleのステッカーをスマホに貼ってたんですけど、実は新宿の大型CDチェーンTで、ポイントのためにスマホでTのアプリを出して見せたらレジの人から、“それ戦慄さんですよね、あの人キテますよね”って言われて、それが取材した11月の直後くらいのタイミングだったのでびっくりしました。

戦慄:えっ!femme fataleが発足したのは10月だったんで、スゴい!

 

<地上波のテレビ初登場でいきなりバズる>

── その時点で知られているってスゴいですよね。ZOC発足は9月で、そこからの戦慄さんの快進撃は本当にスゴくて。特にテレビ。

戦慄10月から出始めて、最初の地上波「アウト×デラックス」からトントン拍子に。

── あそこでいきなりバズりましたよね。

戦慄:本当にありがたいことに。

── あの、指を噛んだやつ(戦慄さんはその人の指を噛むと性格がわかるということで、マツコ・デラックスや山里亮太の指を噛んだことも話題に)。

戦慄:これは南海キャンディーズの山ちゃんから聞いた話で、<番組最後に山ちゃんが“じゃ、また来てください!”って締めた後に、マツコさんがボソっと“また会うでしょうけど”って言った人は売れる>って説があって。今までマツコさんはそれを言ってこなかったのに、私の時だけそれを言ったから、山ちゃんはオッ!と思ってずっと私の動向を観察してたらしいんですよ。そうしたらその二日後に「サンデージャポン」からオファーが来て、「アウト×デラックス」さんからもアウト軍団になって欲しいって電話が来て──と、トントン拍子になってマツコさんの予言が当たったって。

── 「サンジャポ」には2回出て、そこでNGT48に対するコメントを求められたときにもスゴい的確なコメントをしていて、<この人、コメント能力スゴい!>って思ったんです。しかもテリー伊藤さんが横ですごく頷いていて、<テリーさんを頷かせる女>はスゴいなって。

戦慄:ありがとうございます。

── テレビに出るとき注意してることってありますか?

戦慄:みちょぱ(池田美優)とのカラミもそうですけど、あんまり他の出演者にすり寄ったりするように見えないようにしてます。そういうキャラっぽく見えてるから──でも全然まだまだです。

── テレビの生放送でいつか間違い起こしそう──みたいなことを、この号に載ってる大森靖子さんとか吉田豪さんからも言われてましたよね(笑)。

戦慄:そうそう、でも2回も出てるから合格点もらったみたいなもんですよね!
── ですよね。語彙力あるし、頭の回転も早いし、知識も知恵もある──って感じで。新聞は未だに隅々まで読んでます?

戦慄:新聞取ってないんですよ。少年院に入ってる時は毎日新聞と読売新聞は隅から隅まで読んでたので──テレビ欄も隅から隅まで。

── 時事問題とかのニュースはどう得ているんですか?

戦慄:全部テレビのニュースです。毎日色んな番組を全部録画して見ています。

── 語彙力もそうだけど表現力がスゴい。

戦慄:広辞苑も隅から隅まで読みました、改訂版を少年院に入った瞬間に分取ってずっと読んでました。

── そういった所謂知識は頑張れば誰でも得られるんですけど、その知識を活かせる知恵こそが大事で、戦慄さんはその知恵があるんですよ。

戦慄:ありがとうございます、でも、カンでしか生きてないんですけど私は(笑)。感覚でしかやってなくて。femme fataleもそうです。<運営になるにはどうしたらいいか>って本は沢山あると思うんですけどそんなのは読んだことがなくて、全部<こうやったら面白いんじゃないか>とか、<こういう風になったら嬉しいな>とかカンでやってるので。

── カンが鋭いってことですね。知識があって知恵があってカンが鋭い──って、もう神じゃないですか(笑)。

戦慄:あざーす(笑)。

── テレビとか新聞とかのメディア露出もどんどん増えてきてますけど、まだまだ少年院ネタを振られますよね。

戦慄:そうですね、でもNHKとかだとNPOの方に着目してくれて、<少年院出身の面白いアイドル>みたいな感じで取り上げないところも最近増えてはきました。

── 生放送ではない、編集されるときの収録って何か爪痕を遺さないと、カットされたりするじゃないですか。

戦慄:そうですね、生放送じゃないと編集できるんで。私は自分を<素人>だとずっと思ってるので<調子に乗らない>と決めてて。素人のパチ当たり程度に使ってもらえればいいと思ってるんです、だから生放送じゃなければガンガン攻めていくようにしてます。

 

<私、妹のことロバだと思ってるんです>

── 妹さんとも出ましたよね(13日放送のテレビ東京「おしゃべりオジサン・ヤバイ・オブ・ザ・イヤー2019」)。妹さんもスゴかったけど。

戦慄femme fataleで出ました。聞いてくださいよ、私、妹が好き過ぎて付きっきりになっちゃうんですよ(戦慄さんは頓知気さんと二人暮らし中)。少年院では一日のスケジュールを日課っていうんですけど、私は妹に日課を課していて、紙に<洗面所を掃除する><洗濯機を回す>とか<今日の日課>を書いて、終わったらチェックしてねって言ってたんです。その中に<ダンス・レッスン>を入れてたのに、4ヶ月くらいそこに一回もチェックが入ってなくて。それが4日前に発覚して、私が泣きわめいて、妹も“ごめんなさい、ごめんなさい…”ってなって、もう地獄でした、激怒して。でも、結局仲直りしてダンスは辞めることにしてあげたんですけど──でも本当にトラブルがスゴくあるんですよ。私は<アイドルはこうしていきたい>って考えがあって、妹とは運営とアイドルって関係なんです。でもやっぱり家族なので、<お姉ちゃんからの指図>と、<仕事のためを思って言ってる>のがごっちゃになって、妹的にも素直に受け入れられない所があるみたいで。だから何回も“femme fataleを辞める”って言われてるんです。グッズも大量に作って、21日から通販も始まるのに──、あんまり自覚がないんですよね。

── femme fataleの最初のライヴがReNYでしたっけ、その前日のツイートも荒れてましたよね。

戦慄:そうですよ、前日ですよ、前日に妹が“辞める、ライヴ出ない!”って言い出して。私、もう吉田豪さんとか、ミスiD審査員の小林さんに電話しまくって、“妹をなんとか説得してください、お願いします!”って泣きながらお願いして、靖子さんにもお願いして。色んな大人に電話して、で、結局、まぁ無理くりやれたんです。私、妹のことロバだと思ってるんです。

── ロバ?

戦慄:これは悪口じゃなくて、妹とロバが似てるな──と気がついてから、<ロバ遣いの動画>を見るようになったんです。

── イメージ・トレーニング?

戦慄:っていうか、これを聞いたら鳥肌たちますよ。馬とかってもっと走れ!っていう場合はお尻を叩くじゃないですか、でもロバはそんなことをしたらヘソを曲げて絶対動かないんです。ロバ遣いはどうするか──というと、ロバの背中からお尻へ毛並みに沿って撫でるんです。するとロバは“しょうがないか”って顔をしてノソノソ歩き出すんです。その時、もっと早く!とお尻を叩いたら絶対にダメ。また撫でるんです。また止まる、そうするとロバ遣いは待つんです、ロバが歩き始めるまで待って、そうしてまたロバが歩き始めたら撫でる。これはもう、“家の妹じゃん”って。だからロバ遣いになろうと思って。十人十色というかケース・バイ・ケースで、一人一人に合った更正プログラムが必要ですから(笑)。

── (笑)。

戦慄:だから妹に合った処方箋を施していこうかなと思ってます。

── 妹がロバに似てる──という発想からそこに行き着いたわけですよね。

戦慄:そう、愛でて伸ばす。うちの妹はロバより全然可愛いですから。でもYouTubeってスゴいですよね、関連動画でそういうのが出て来るんですから、偶然見つけたんですけど。

── そういう意味では、運も持ってるんですね。

戦慄:それもあります。で、ZOCは“絶対武道館行きたいし、これからやっていくぞ!”って皆気合いが入ってて、にっちやん(西井万理那)とかは<ZOCは戦場だ>って言ってます。にっちやんはAPOKALIPPPSってアイドルユニットもやってて、そっちは<平和でオアシスみたいに楽しい>って。私も<ZOCは戦場だ>って思うんです、だからfemme fataleは癒しの場であって欲しいんですけど、やっぱり妹のロバ具合を見てると、ZOCとの温度差に落ち込むんですよ。ZOCに付いて行けないところも自分には結構あって。

── “殺せ!殺せ!”とか歌ってますからね。

戦慄:そうそう、そうです。でも大森さんと藍染カレンちゃんとかはスゴい頑張ってて、藍染カレンちゃんがZOCに賭ける気持ちとかメチャメチャ強いので、“付いて行けないなぁ、もうちょっと待って……”って気持ちもあって。でもfemme fataleはもっと急いで!って感じなので、その中間がないんです。だからそこの温度差でうわ〜〜!ってなるときはあります。

── ZOCが“ちょっと待って”で、femme fataleは“急いで”で。

戦慄:私、怠け癖もあるんで、ほんとはそちら側の人間なんです。だからZOCではみんなの勢いに付いて行けないときもあります。でもfemme fataleはロバがいるんで(笑)。私だけやってる──みたいな感じなので(笑)。だって妹は、“かなだけ歌えば、うちはバックダンサーやるから”って言うんですよ。“それじゃダメじゃん!”って言うんですけど──。でも私は、妹はポテンシャルがあるというか、いいモノを持ってると思うんですよ、キャラ的にもすごく面白いので。今はポンコツだけど時間をかけて。だからもう投資ですよ、今。妹はバイトもしてないし他の活動もしてなくて本当に<すねかじり>です。家でゴロゴロして日課もせずに、ダンスも結局さぼって。少年院で日課を無視したら謹慎ですよ、謹慎!(笑)。でもまぁ、<すねかじり>も良しとして。

── いつか回収してやる!って。

戦慄:そうです、そうです。

 

<ZOCの今後>

── ZOCの話もちょっとしたいんですけど、去年の11月、取材した時点ではまだライヴを数えるくらいしかやってなくて、それからどんどん増えてきて、今、ZOCに対してはどう思ってるんですか?

戦慄:大森さんから話をいただいたとき、迷わずに、“絶対やる!やらせてください!”って言ったんです。今、ライヴ数にしては勢いが凄い状態なので、いい勉強をさせてもらって感謝してます。

── でもZOCは大森さん筆頭に、皆、超忙しいじゃないですか。だからまず、スケジュールを合わせるのが凄く大変じゃないかと思うんです。

戦慄:でもまぁ合わなかったら出ないイベントもあるんですけど、一人欠けたくらいだったらZOCはイケちゃうんで、そこがいいとこなんですよ臨機応変に。一人欠けたくらいだったら振り付け師の私。ちゃんが出るよ、くらいのノリで。

── リハーサルとかは結構やってるんですか?

戦慄:ふだんの練習は揃わないことが多いです、全員揃ったことはないんじゃないかな。靖子ちゃんがスタジオを押さえて空いてる人だけ行く。

── アイドルだからフォーメーションがあるじゃないですか。基本は6人なんですけど、大森さんがいなくて5人のことも多くて、更にインフルエンザみたいなこともあるからコロコロとフォーメーションが変わる。

戦慄:私。ちゃんは<大森さんがいるヴァージョン><いないヴァージョン>の振り付けを作ってくれてるんです。だから6と5はあるので4でも割とノリで行けちゃうんですよ。真ん中の人が詰めたら偶数/偶数で行けるし。

── なるほど!6と5のフォーメーションがあれば、偶数と奇数があるからどんな人数でもなんとなくできちゃう──。

戦慄:そうそうそう!

── 一人だったらさすがにあれだけど(笑)。

戦慄:一人だったら、ライヴ休ませてもらっても(笑)。

── LOFTのイベントの時(20181110日に行われた”LOFT MUSIC &CULTURE FESTIVAL 2018“)戦慄さんは体調を崩してて、ライヴには出てたけど倒れそうになりながら必死に踊って──あの時はちょっと感動的でした。

戦慄:フォーメーションが変わっちゃうと迷惑なことは迷惑なんで、ライヴだけは絶対出ようと思って。ライヴの3分前に到着してへろへろのままステージで踊って、倒れ込んで、そのままタクシーで帰って。

── その後のトークライヴは出ずに。

戦慄:物販も出ずに。胃腸炎は一ヶ月に2回なってますから。指噛みしすぎたのかもしれない──当たるようなものは食べてないんで。

── だって、この前はテレビで指噛み拒否ってましたもんね。

戦慄:坂上忍さんと古館伊知郎さんの指を噛むなんてなかなかないじゃないですか、でもあの時はさすがにお腹が一番痛い状態で、指噛みは……。それも台本になかったのに古館さんが私のことをリサーチしてくれてて“指噛みやるんでしょ、やってよ”って。本当、びっくりした(笑)。でも拒否ったのも面白がってくれたからよかったです。今のところそういうヴァラエティー番組では怖い経験はしてないんです。私、三日くらい前に大竹まことさんのラジオに出させていただいたんです。大竹さん、怖いじゃないですか。痛いところを突かれるんじゃないかと思ったんですけど、今のところ褒められてばっかです。

── 怖い人にも気に入られて。なんか凄いです。

戦慄:そういうオーラが出てるのかもしれない。

── 戦慄さんは経歴とか文字面で見ていくと怖いんですけど、対面すると実はすごくフレンドリーなんですよね。

戦慄:私、わりとそうです。フレンドリーって知っててくれる方はいいんですけど、ミスiDのイベントとかの楽屋のドアを開けたらシーンとなって。

── ふつう、ちょっとビビると思うんですよ、情報だけで知ってたら。

戦慄:でも、もっと痛い所を突いてくる大人がいてもいいと思うんですよ、そういうのも論破してみたいと思うのもあるので。「サンジャポ」の時もテリーさんに喰ってかかられるんじゃないかと思ってたんですけど。

── わりと全肯定してましたよね。

戦慄:だから、“みんな丸くない?”って思って。今、ポッと出だから突きやすいじゃないですか…だからつまんない…。

── でも、吉田豪さんが予言のように<絶対いつか失敗する時が来る>って言ってるじゃないですか。

戦慄:大森さんも<絶対、何かやらかす>って言うけど、私やらかさないから。滅茶滅茶考えてはいるから、破天荒なだけに見えて、それはないっすよ。

── 礼儀正しいし。会う前はやっつけてやろうとか思っていても、会ったら優しいから戦意喪失しちゃうところがあるかもしれないですね(笑)。で、えーとZOCの話で、ライヴで気をつけていることは?

戦慄:アイドル経験ない子もいるし、スキルがそもそもあまりまだなくて、練習をちゃんとする前に出発しちゃったって感じなので。だから皆をがっかりされないようにスキルの底上げを頑張ってる途中です。まだイケてる日と超ダメダメな日の差があるんです、その差をなくすのも課題です。

── で、ZOCって今、オリジナル曲はどれぐらいあるんですか?

戦慄:ないんですよ、今。全部靖子ちゃんのカバーで。オリジナル曲欲しいです、めっちゃ。私だって聞きたいっすよ。CDとかいっぱい売って、チャートとか入って、リリイベ(リリースイベント)やって、あと司会やって…みたいな。やりたいですよ。femme fataleはオリジナル曲の音源はあるんですけど、CDとかYouTubeとかはないんで。あ、そうだ、一昨日femme fataleMV撮影したんですよ。

── ZOCの新しいMVはまだ?

戦慄:今の(「ZOC実験室」)は音源も靖子ちゃんのやつだし。

── しかも始動時のやつだし。

戦慄:いないメンバー映ってるし(笑)。

── だから6人のMVをライヴ映像でもいいから早く出して欲しいです。

戦慄:いや、でもあれは靖子ちゃんの音源だから。

── あ、そうかそうか。じゃ、やっぱりオリジナル曲を作ればいいんですよ。

戦慄:(場内に)作ってください、お願いしま〜す。

 

<NPO団体「bae -ベイ-」設立完了 活動開始>

── じゃ、クラウドファンディングで。あ、クラウドファンディングということでもう一つ聞きたいことがあった。

戦慄:そう、「bae -ベイ-」(戦慄さん代表の育児放棄や児童虐待問題に取り組むNPO団体)です、bae。あれ、バエじゃないですよ、ベイ。

── baeの話をしましょう、ここも大事だから。今どんな状況なんですか?

戦慄:まだちゃんとした文面で出してないんですけど、1月7日にNPO法人として設立が完了して、晴れて代表理事になることができました(場内大拍手)。ありがとうございます。

── 最初は85万円でしたっけ。

戦慄:クラウドファンディングの当初の目標は85万だったんですけど。

── それは一日で達成しちゃって一ヶ月で4倍に。

戦慄353万円。

── 僕も1万出してます。

戦慄:ありがとうございます!

── リターン早く欲しいんですけど(笑)。

戦慄:リターン──お手紙かな。

── でもなかなかホームページも更新されないじゃないですか。

戦慄:そうなんです、他が忙しくて滞り気味なんですけど、2月にパンフレットを製作して、4月から研修授業を始めて──と思ってます。

── 研修授業?

戦慄:少年院から出た子たちの就労支援をしたいと思っているので、それに携わる人の心理学を学ぶための研修授業です。

── baeのことは新聞にも結構出て話してますよね。

戦慄NHKも出ました。それで、近い所では講演に力を入れてます。

── 逆に言うとそれだけ注目されてるから責任重大ですよね。

戦慄:そうです、ぶっちゃけ、まだ何もしてないわけじゃないですか。なのにこんなに沢山の人が応援してくれて──というのは逆にプレッシャーにもなってるんですけど、でも、もう一気に巻き返しますよ。自分的にはペース落ち気味なんで一気に巻き返します。

── 2019年は、baeもスタートして、ZOCも頑張るし、femme fatalも頑張るし──という忙しい年なんですけど、ちなみに大学は?

戦慄:大学(笑)、あんまり訊かないでもらってもいいですか(笑)。全然行ってないです、だって無理ですよ。今、聞きました?このスケジュールだと無理です、いつ大学に行くんですか?

── ですよね(笑)。 では、時間もだいぶオーバーしちゃったので、最後に告知を。

戦慄:そう、210日に渋谷Gladfemme fataleが新衣装、新曲でライヴに出ます。femme fataleは全部自分で作詞作曲でやってるってコンセプトなんですけど、一曲だけレコライドの佐々木喫茶さんて方に依頼して作ってもらった曲があって。今回は佐々木さんが作った楽曲を歌ってるアイドルたちが出るイベント『佐々木喫茶フェスティバル2019』なので、是非是非。あと、ZOCは2月2日に名古屋で『でらROCK FESTIVAL 2019』と、2月18日にCY8ERさんとのツーマンが決定しました。私、少年院から出てすぐBPM15QCY8ERの前身ユニット)ってアイドル・ユニットが大好きになって、「はくちゅーむ」は全部踊れるんですよ。その後のCY8ERもアイドルになる前からずっとチェックしてて、IDOL AND READは、りなはむさんのとか、アンナちゃん(藤城アンナ)のインタビューが載ってるのを持ってて、それをずっと読んでたので、もの凄い感慨深いです。2月18日渋谷WOMBです、来てください。

── じゃぁそんな感じでサイン会に移りたいと思います、ありがとうございました。

戦慄:ありがとうございました(場内大拍手)。今日、特攻服着てきたの、皆の前で着たことなかったなって思って。

 

このあと戦慄さんの希望で参加者全員との集合写真撮影、サイン会が行われた。

 

『IDOL AND READ 017』のご案内

  • IDOL AND READ 017
    購入する
  • IDOL AND READ 017

    A5判 / 224ページ / ¥ 1,320

    アイドルのリアルに迫ったロングインタビュー集。
    最新刊は、9月にアイドルグループZOCを立ち上げた、超歌手の大森靖子が表紙巻頭を飾る。
    「共犯者」という形で自らもメンバーになっているが、生ハムと焼うどんの西井や、ミスiDで爪痕を残した女の子を含め、強烈すぎる個性を持つお騒がせの6人が集まっているこのZOCの全貌を、大森靖子の口から完全解説。
    また、同じくZOCからは、今もっともバズっているアイドルであろう、少年院上がりにして、児童虐待や育児放棄問題に取り組むNPO法人を立ち上げた戦慄かなのも登場する。

    さらに、でんぱ組.incの根本凪、NMB48の太田夢莉、=LOVEの野口衣織、TEAM SHACHIの坂本遙奈、ばってん少女隊の上田理子、フィロのスのマリリ、じゅじゅのねう、CY8ERのぽち、ゴキ帝のいちほら、幅広いアイドルたちが全員パーソナルで登場し、ロングインタビュー+撮り下ろし写真で掲載。

    【CONTENTS】
    大森靖子 ZOC

    根本 凪 でんぱ組.inc

    太田夢莉 NMB48

    野口衣織 =LOVE

    坂本遥奈 TEAM SHACHI

    上田理子 ばってん少女隊

    奥津マリリ フィロソフィーのダンス

    ねう じゅじゅ

    小犬丸ぽち CY8ER

    白幡いちほ 劇場版ゴキゲン帝国

    戦慄かなの ZOC

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