宮谷優恵 (アキシブproject)、日向すず(ストロベリー症候群)を迎えた「IDOL AND READ 011発売記念トークショー&サイン会・特典会」が、秋葉原・書泉ブックタワーに於いて7月5日に行われた。当日は音楽評論家、宗像明将氏の司会で進行。
一番後ろから支えるリーダー宮谷優恵 (アキシブproject)と卍の心を取り戻した日向すず(ストロベリー症候群)のトークショー・レポート
宮谷優恵:アキシブprojectのゆえちこと宮谷優恵です。よろしくお願いいたします。
日向すず:ストロベリー症候群の日向すずです。よろしくお願いいたします。
── 二人とも金髪で黒い服を着てるので同じユニットみたいに見えますね。
日向:髪は黒くしたんですけど落ちちゃったんです。
── また金髪には?
日向:髪が痛むのでいいです。
── 現実論ですね。お二人はいつ頃から面識があるんですか?
宮谷:去年、すずちゃんがプティパさんで活動されてるときに初めて会ったんですよね。
日向:そうです。
宮谷:対バンライヴにご一緒させていただいて。
── そのときのお互いの第一印象は?
宮谷:可愛い!プティパさんの三人って確立されてて可愛くて近づきがたい存在でした。雲の上の存在で。
日向:いえいえいえ。逆に自分がアイドルを始めた頃からアキシブさんは知ってたので。他のメンバーの船木さん(船木沙織)とかとよく喋るんですけど、ゆえちさんとかはあまり喋ったことがなくて。最初アキシブの人たちみんなちょっとウェイで、ゆえちさんは一番ウェイかなって思ったんですけど全然ウェイじゃなくて。
宮谷:メンバーはみんなテンションが高いというかハッチャケ系なんですけど、その中でも私はシブく端から見てる感じで。見た目とけっこう違うって言われます。
日向:アキシブさんってけっこう人数が多いじゃないですか、楽屋で私の周りにあまり喋ったことない子たちもバーって集まって来て、みんなが胸を触ってきたんですよ。
宮谷:それ、めっちゃ覚えてます、大阪の楽屋ですよね。みんなすずちゃんに触っちゃって。
── いきなり胸を触ってきたのってどんな感じだったんですか?
日向:ほんとにいきなりで。
宮谷:アキシブはあんな感じです。
日向:そのときにゆえちさんとゆうなりんさん(荒川優那)だけ来なかったんです。
宮谷:あはははは。
日向:大人しいのかなって思って。
── 分をわきまえていらっしゃる。
宮谷:みんな、スッゴーって見てました。
── そのときはみんな趣味で触りに行ってたんですか?
宮谷:どうなんですかね、けっこう人見知りとかしない子が多いので。多分誰でも触りたい。
── 誰でも触りたい(笑)。それはグループ内に収めておいたほうがいいんじゃないですか。
宮谷:そうですよね。ちょっと心配になりますね。
── そのとき本当に触られて。
日向:本当に触ってきました。みぃちゃんさん(田口未彩)とか。
(ここで、会場の後方にアキシブprojectメンバーの計良日向子がいることに気づいて)
日向:触ってきましたよね?中に手を入れて。
計良:私は、中には手を入れない派です。私は布の上派です(笑)。
(場内大爆笑)
── 急に生々しくなってきましたね(笑)。どういう状態だったんでしょうね?
宮谷:すごかったですね。
── でもまあそういうノリで。で、日向さんはそういうのは大丈夫なんですか?
日向:そういう子は多いんですよ。“はじめまして、いつもTwitterで見てるんですけど、ちょっと触ってもいいですか?”みたいなことはよく言われます。
── で、距離が近づく。
日向:そうなんです、おっぱいコミュニケーションみたいな。じゃ、私も触りますよっていう感じじゃないですか。それで仲良くなることは多かった。
── 多かったんですか、それはスピード感がありますね。
アキシブに精神依存していました
── 去年日向さんはアキシブのライヴを観に行こうとして…っていう話を聞いたんですけど。
日向:Zeppのライヴは台風の日に行きました、一人で。
── そして本当にたどり着けたんですか?
日向:たどり着けました。頑張った。びちゃびちゃだけど。
宮谷:うれしい。
── 観た感想はいかがでした?
日向:プティパとは真逆なんですよ、正統派な感じで。プティパはMCとか自己紹介とかもチョーぬるっとしてるんですよ。
── 自然体な感じで。
日向:でもアキシブは言うこともちゃんと決まってますよね?
宮谷:そうですね、一応ちゃんとやってますね。
日向:ちゃんとやってなかった系なんで(笑)、すっごいなぁって思って。いろんなイベントとかけっこう観て、私はアキシブさんに元気をもらって精神依存してて。
── 気持ちいいですね、精神依存してた。
日向:毎日聞いてて、アキシブさんがいるライヴは心が安らいでいました。
── そういう状態だってゆえちさんは知ってたんですか?
宮谷:いや、でも一回「Summer Summer」が好きってツイートしてくださって、それで初めて。すずちゃんがけっこうアキシブを聞いてくださってるって思ってなかったので、びっくりしました。うれしかったです。
日向:毎日聞いててPVを観てて、さおりん(船木沙織)さんとはLINEしてるんですよ、アキシブさんと常に絡んでたいからしつこくさおりんにはLINEして、精神安定剤みたいにしてました。
── 今でもLINEされてるんですか?
日向:さおりんには二日三日前くらいにもしました。
── アイドルがアイドルに元気を与えるという感じで、その話を聞いて如何ですか?
宮谷:えー、すごいですね。なんか自分がそんなアキシブなのかなって思うくらいすごいですね。さおりんと仲良くされてるのは知ってるので、いいなぁって。
お互いの半生記インタビューを読んで
── で、今回の「IDOL AND READ 011」でお二人が半生を語られてるんですけど、読んでお互いにどんな感想を持ったかを聞きたいんですが。
宮谷:すずちゃんの可愛い部分しか知らなかったので、それを知るきっかけになって。すずちゃんの家とうちが家族構成が同じなんですね、弟がいて。
日向:弟が同い歳。
宮谷:すずちゃんって、何か私的には生活感がないので…(笑)、りなはむ(苺りなはむ:現CY8ER、ストロベリー症候群のリーダーで、元アキシブprojectの創設メンバーでもある)的な…。
── りなはむも生活感ないんですか?
宮谷:生活感なくないですか?
日向:ええ…。
宮谷:なんて言うんですか、もう確立されてるじゃないですか。
── ちなみに、今日のこの壇上の三人の知り合いは苺りなはむだ、という話になりまして、我々は見えない苺りなはむに呼び集められてるようなものなんで。で、日向さんは生活感がないって言われてどうですか?
日向:うれしいです…うれしいっていうか、生活感丸出しの人よりはよくないですか?(宮谷爆笑)
── まぁ、洗濯物干してきました、スーパー行ってきましたってツイートしないですから。
日向:生活感がない…あれですか、人間味がない?
宮谷:あ、そう、人間味がない。(場内大爆笑)
── 人間味がないっていうと、ちょっとネガティヴな感じになっちゃいますけど。
宮谷:いい意味で。
── なんか人工的な感じ。
宮谷:なんかアニメ的なお人形さん的な。
日向:人間味がない人間になろうと、一時期頑張っていたんですけど。でも私、人間味しかないんですよ生活が。喜怒哀楽が激しいというか。だからうれしいです、人間です、本当は。
日向:りなはむからもアキシブさんのメンバーのことは聞いてて、“ゆえちちゃんは真面目だよ”って。でも結構スパルタ教育というか勉強させられてて、私もそうなんで育った環境は似てると思うんですけど、どうして(この二人が)こんな風に変わっちゃうんだろうって。
── 前の号で僕はりなはむのインタビューをしたんですけど、りなはむの家庭も教育熱心で、それでグレたって言ってて。だから家庭が教育熱心だと逆にこういうアイドルになるのかなと。
日向:でも見た目二人ともギャルっぽいけど、ゆえちさんは根が真面目なんだろうなっていうアイドルとして見える。
── インタビューの中でも自分が引っ張っていくよりは、自分が一番後ろから支えるリーダーだって言ってて、面白いスタンスのリーダーだなって思いました。
宮谷:ただの口実です(笑)。引っ張れないので、自分が向いているのは後ろから支えていく方だなって。
── でも10人のグループのリーダーって普通に大変じゃないですか?
宮谷:そうですね、今年の初めまで6人で結構まとまりやすかったんですけど、いざ4人が入って10人でやると全然違うなあって。それぞれの個性も強いのでまとまらない…難しいですけど、みんなしっかりしてる子たちなんでグループとしては大丈夫です。
── 話のまとめがしっかりしてますよね、リーダーっぽい感してます。
宮谷:えーーっ、初めて言われました。
日向:私はまとまってないみたいな。(場内大爆笑)
── ちがうちがう、それがいいんですよ。僕はこのインタビューで日向さんのパンチラインが気持ちよくて、“ムードメーカーじゃなくてムードブレーカーだった”という話とか、“学校で発狂した”って話。活字にするとこの<学校で発狂>の五文字はすごい気持ちいいですよね。
日向:学校で発狂しかしてません。
── 発狂しかしてない?
日向:基本。
── 忙しいですねそれは。学校へ行くと大変なことになっちゃいますね。
日向:超・問題児でした。
── 今は落ち着いた方なんですか?
日向:今は……。
── すごい言葉を選んでますね。
日向:今は大変な世の中ですが。
── 世相の話に。
日向:せちがらいんですよ。でも、戦っていこうと思って。えっと、私、昔一瞬ヤンキーだったんですけど、そこからいろいろあって引きこもりアニメヲタクになっちゃって、そういう感情をこじらせてたんですけど、最近その卍の心を取り戻してきて、封印してたヤンキー魂も復活してきたので。ギャルってなんか、<仲間大事>みたいな所あるじゃないですか、ギャルとかヤンキーって根は優しいんですよ。だからそういう芯があって、仲間思いで、でも戦っていこうぜ!みたいな感じをコンセプトに、日向すずです。
── いきなり自分のコンセプトまで、ありがとうございます。
日向:なるべく戦いたくはないけど、そういう場面がきたら戦うぜ、みたいな。なるべく平和に。
── ちなみにヤンキー性スピリットみたいなものはアキシブprojectに感じたりします?
日向:衣装の人がアキシブさんと同じで、一緒に話したりするんですけど、そこで “いいよねアキシブのギャル魂、みんなヴァイブスが熱いよ、”とかって話になって。
── 実際どうなんですか?
宮谷:聞いてて思ったんですけど、さおりんとかメッチャ似てるというか、さおりんも卍魂、根の辺りにヤンキー魂があるのですごくすずちゃんと似てますし、元々ギャルだった子とかいるので。
── 宮谷さんのインタビューを読んで面白かったのが、いろんな経験を積んできた中で、しれっと“アイドルなんか嫌いな方だった”っていうのがあって。
宮谷:ちっちゃいときはモーニング娘。さんとか好きだったんですけど、中学高校の頃はギャルに目覚めて西野カナさんとか女子向けのアーティストが好きだったので。アイドルは別に…そんなにっていうアイドルをナメてる系の人でした。
── それがまさかアイドルになるとは思わなかった。
宮谷:そうです。
── 日向さんは自分がアイドルになると思ってました?
日向:小学校の頃に歌ったり踊ったりするのをちょっとやってたんで。ハロプロが好きだったしアイドルになりたいなって思ったけど、ギャル時代は興味がなかったです、アーティスト系の方が好きだったりして。で、地下アイドルとかも自分が入るまでたくさんあって、アキシブさんも名前は知ってても現場がどういうものとか一切知らなかった。だからプティパやるまでアイドルになろうと思ったことはそんなになくて、プティパもちょっと楽しいことしたいなって始めたらガチだった。
── お二人のインタビューで、アイドルは一生懸命やってるだけじゃダメだっていう主旨の発言をされてるのが印象に残ったんですけど。
宮谷:私は歌が好きというのでアイドルをやってるんですけど、その気持ちだけでできるわけではなくて聞いてくださる人からの評価があってできるもので、それはどうすればいいか結構考えます。自分だけではわからない。
── Zeppクラスまで行っても。
宮谷:全然です。私個人的にはもっと音楽を届けたいと思います。
── 日向さんは今拍手を送ってましたけど。
日向:アイドルって大変なんですよ、大変なことの方が多いと思いますけど、その中で楽しいことがあるから続けようと思える、でもモチベーションを保つのが大変だったり、自分自身の精神的な葛藤とかは周りはわからないから、そういうときも笑顔でやらなければいけないじゃないですか、そうやって頑張って結果残したときに初めて認められて褒められる…というくらいに思ってないと多分続けられないんだなと。
それぞれの変わり目のタイミング
── えー時間の経つのは早いもので、そろそろ時間ということなんですが、お二人から告知などがあれば是非。
宮谷:ではまず、私、宮谷優恵からアキシブprojectのお知らせをさせていただきます。最初からやっていたアキシブのメンバー3人、荒川優那/石川夏海/船木沙織が卒業します。その卒業公演が7月27日赤坂BLITZに決定しています。チケットがすごい争奪戦になってるみたいでご迷惑をおかけしていますが、当日券も多分出ると思いますので、10人体制のラストに是非是非来て欲しいなと思います。3人がいなくなるのはつらいものがあるんですけど前向きな卒業として捉えてます。今後は7人体制で頑張ります。ここで失敗したらアキシブは終わりなので、本当の崖っぷちの勝負だと思っています。アキシブprojectはまだまだ続いて行きますのでよろしくお願いいたします。それと7月20日は私の誕生日なんですけど、その前日の7月19日に私、宮谷優恵の生誕ライヴが渋谷WWWで行われます。この日限りのこともやりますので、是非遊びに来てください。(場内大拍手)
日向:ストロベリー症候群が7月13日の「代官山 晴れたら空に豆まいて」公演をもって活動休止となります。今の体制では最後のライヴなのでみなさん遊びに来てください、お願いします。無料+2ドリンクで入れます。(場内大拍手)
── それぞれ変わり目のタイミングなので、みなさん是非見に行っていただければと思います。今日はありがとうございました。
宮谷:ありがとうございました。
日向:ありがとうございました。
この後、サイン会、特典会が行われた。
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IDOL AND READ 011
A5判 / 240ページ / ¥ 1,320
今を駆け抜けるアイドルの本音と本当が詰まったパーソナルロングインタビュー集『IDOL AND READ』の第11弾。
今回の表紙巻頭は、2月のメンバー急逝を経て、4月に活動を再開した私立恵比寿中学の柏木ひなた。
「降っても晴れてもひなた日和」がキャッチフレーズの彼女の生い立ちに迫ります。裏表紙は、けやき坂46(ひらがなけやき)の佐々木久美。今、俄然注目を集める坂道グループから本誌初登場となる、彼女の2万字インタビューは必読です。
さらに、メジャーデビュー後も勢いが止まらないバンドじゃないもん!の恋汐りんご、BiSに期間限定移籍したカミヤサキなど、今注目のアイドルが目白押しです。【CONTENTS】
柏木ひなた 私立恵比寿中学佐々木久美 けやき坂46
恋汐りんご バンドじゃないもん!
志田友美 夢みるアドレセンス
三品瑠香 わーすた
坂井仁香 ときめき♡宣伝部
鹿目 凛 ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)
太田里織菜 愛乙女☆DOLL
宮谷優恵 アキシブproject
日向すず ストロベリー症候群
ユメノユア GANG PARADE
カミヤサキ BiS