禁断のアイドルマガジン「IDOL AND READ 008」の発刊記念トークイベント第4弾が10月23日越谷市ヴィレッジヴァンガード+PLUSにて行われた。音楽評論家 宗像明将さんの司会で、ゲストには井上唯(Maison book girl)が登壇。

ガチだったポリープ手術

宗像:では拍手でお迎えください、Maison book girlの井上唯さんです。
井上唯:こんにちは。
宗像:今回のIDOL AND READ 008を読んだファンの方から反響ってありました?
井上:銀座の宝石店で写真を撮ったんですけど、綺麗に撮っていただいて、めちゃめちゃ盛れてたので、「可愛かった」って言ってもらえました。
宗像:インタビューの中身は?
井上:地元の友だちに「あんたの人生は平和でいいね」って言われました。他の方はイジメとかスゴい事を経験されてる中、一番安心して読めたって。
宗像:でも井上さんも工場でご飯に梅干しを載せるか、アイドルになるかの二択を迫られたわけじゃないですか。そこもまぁ平和だということで。
井上:まぁ他の皆さんが経験されたイジメとかと比べたら、そんなもんって感じでしょうか。
宗像:今回のインタビューで井上さんが加入した経緯も明らかになったし。
井上:めっちゃ言ってたつもりなんですけどね。
宗像:で、この本が出た後、(Maison book girlのライヴツアーで)井上さんがカナダに行かれる前にポリープ手術をされていて。ファンの方は相当心配されたんじゃないですか?
img_0759a井上:心配されました。ま、ポリープって普通に、その辺の方とかもよくなる病気じゃないですか。私は元気なんですけどノドだけが。だからチェキ会に来た人からは“あー元気でよかった!”って言われて。
宗像:井上さんのブログでも“皆にすごい心配されるけど、歌えてなかった理由が見つかって、ラッキー!ぐらいの気持ちだった”って書かれてて。
井上:そうなんですよね。
宗像:“でも歌おうとしたら歌えなくて、あ、あたし歌好きなのかもしれない”みたいなことが書いてあって。
井上:ポリープ手術後3日間は絶対しゃべっちゃダメなんですよ。だからずっと家に居たんです。コンビニとか行ったらしゃべらなくちゃならないかもしれないし、途中で道を聞かれるかもしれないからずっと引きこもってて。そうするとテレビを見るしかないからヴァラエティ番組を見るんですけど、おもしろくても笑えないんです。ホント苦しかった。
宗像:ニュースとか見れば。
井上:それだとヒマで死にそうになっちゃうから笑うのをこらえて、それが苦しかったです。
宗像:テレビ以外のことは何かしないんですか?ネットを見るとか。
井上:インターネットも飽きるじゃないですか。他に小説とかも読んだんですけど途中で飽きて。メンバーとグループLINEやってた時見てたテレビがヤバいくらい面白いので、声が出せないんで必死でLINEで伝えようとしたり。
宗像:そうやって「井上唯不在のレア会です」ってライヴのことも紹介してたんですけど、自分がいないで他のメンバーがやってるってどんな気持ちだったんですか?
井上:変な感じでした。
宗像:それを“レア会”って紹介する井上さんってスゴいなって思って見てました。
井上:私、本当に健康体なんですよ。手術とかの経験も初めてで。簡単な手術かと思ってたら、ドラマで見るような照明がある手術台に寝かされたので、“これガチだ!”って。(場内爆笑)
宗像:むしろガチな病院じゃなきゃイヤですよ(笑)。
井上:最初は“はい、取りま〜〜す”って感じかと思ってたんですけど、めっちゃ押さえられて。“あ、これ、ドラマのヤツやぁ〜!”ってガチでびっくりしました。それまで入院も点滴もしたことがなくて。だからこれからもそんな大きな事故がない限り、運が悪くない限り、私がいないことは多分ないのでレアですよ。
宗像:入院って一日くらい?
井上:一日でした。
宗像:でもその状況から今日話せるようになってよかったですね。このイベントが無音になるかなって心配してました。
井上:はい、今日からしゃべるように調整してきました(笑)。昨日のチェキ会もホワイトボードに文字を書いてやりとりしてたんですけど、すんごい面倒くさかった。(場内大爆笑)。急いで書こうと思うから字が雑になって読み取ってもらえなくて書き直して。“あ〜〜しゃべったらすぐやのに!”って。

「Next Music From TOKYO」でのカナダ・ツアー

宗像:そういう状況の途中にカナダ行きがあって。10月4日から10日間くらいの「Next Music From TOKYO」ツアー。福岡出身の井上さんも東京を背負って。
井上:しかもアイドル代表として。
宗像:しゃべれないまま?
井上:日常会話とかはしゃべっても大丈夫って言われてたんですけど、チェキ会とかは一時間近く長話になっちゃうから静かにしてたんです。でもカナダはCDは売れるけどチェキはあまり売れない。カナダはチェキっていう文化がないみたいなんです。
宗像:カルチャー・ショックですね。チェキをありがたがらない人類がいるんだって(笑)。
井上:カナダ人はそうでした。
宗像:ライヴやってみてどうでした?カナダの人たちはアニメとか日本のカルチャーが好きで来てるんですか?
井上:日本のヲタク文化とかが好きな方も何人もいて、そこから秋葉原で、アイドル好きで…みたいな感じの人もいたり、毎年開催されるそのツアーについてるお客さんもCD買ってくれたりして。
宗像:井上さんは英語を結構しゃべれるようになったんですか?
井上:しゃべれないです。初日はコンビニで買い物をしても“袋いりますか?”って言ってるのも聞き取れなくてイヤな顔をされたんですけど、人って進化するみたいで、3日もしたらヒアリング能力がすごいついてきて楽しかったです。
宗像:すごいですね。サンキュー以外はしゃべれるようになったんですか?
井上:しゃべれないです。でも聞き取れて日本語で返して、あとは表情で読み取ってくれて。
宗像:そしてトロントのフリーペーパーにブクガ(Maison book girl)が載って。
井上:あんなに大きく載って。カナダでのブクガの知名度はそんなにないと思いますけど、街にいっぱい置かれてる結構分厚いフリーペーパーに載ったんです。

この後メンバーのコショージメグミと行ったナイアガラの滝のスゴさや、モントリオールで食べた“胃に重たい”プーティン(フライドポテトにグレイヴィソースとチーズカードを載せたカナダのB級グルメ)やブドウとチーズの食べ合わせなどの話題が語られた。

宗像:日本のファンの人とカナダのファンの人の違いってどの辺に感じました?
井上:日本人と比べると表現力が盛り上がるというか、なんか違いました。
宗像:カナダ人の方がライヴでMIX(※曲に合わせてオタクが叫ぶコール)ってたって話を聞いたんですけど。
井上:そうです、私MIXってよくわからないんですけど、和田(輪)が“アイヌMIXまで入ってたわ”って言ってて(場内爆笑)。
宗像:スゴいですね、アイヌMIX打てないです私。
井上:すごい子がいたみたいです。取材の人が2ライヴ目くらいに、“ブクガはアイドルなんだからMIX入れようよ”って、「my cut」が唯一入りやすい曲なので、大きな紙にTIGERなんちゃらとか書いて出して、なんか英語で言ってました。
img_0809a宗像:カナダの人にライヴの前に説明して…、異様な光景ですね(笑)。それできれいに入ってたんですか?
井上:わりと入ってた気がします。
宗像:日本のヲタク・カルチャーとか好きな人とか来ても、接触(※チェキ会や握手会などのこと)とかがライト目ってのが面白いですね。
井上:バンドさんが多かったのかガンガン来る人もいましたけど、“楽しかったよ”“来てくれてありがとう”っていうのはいっぱい言われました。
宗像:ライヴではコショージさんの英語MCもあって。
井上:カタカナで書いたカンペがんがん見ながら。
宗像:あれは通じるものなんですか?
井上:スタッフの方に“ゆっくりはっきりしゃべれば、なんとか通じるよ”って言われてたから、多分通じたと思います。
宗像:井上さんはファンの方との会話は通じました?
井上:日本語をしゃべれる子とは日本語でしゃべった。英語しかわからない人はもうボディランゲージですよ。多分通じたと思います、笑顔で帰っていったんで。「see you next time」って。
宗像:お、なんかそれっぽい!(場内爆笑)next timeだからまた行かなきゃいけないですよ。
井上:行きたいんです。呼んで欲しい。
宗像:次は海外どこへ行きたいですか?
井上:ロンドン!個人的にハリーポッターが好きだから、ロケ地を巡りたい。
宗像:ぜひ、そういうブッキングをしてくれる人を見つけて。でもロンドンに行くアイドルってそんなにいなくないですか。
井上:ダメか。
宗像:BABYMETALとかきゃりーぱみゅぱみゅ、Perfumeとかやってると思いますけど。
井上:もうちょっと頑張ったら。逆輸入!ロンドンでバズりましょう!
宗像:何をやるんですか?
井上:ロンドンで、気にいられ…ないかな。無理か。
宗像:いや、大丈夫、できますよ。なんで急に弱気になってるんですか。
井上:その前に日本で頑張りますか。
宗像:なんで急に日本に戻るんですか?ロンドンでバズるって言ってから1分も経たないうちに(笑)。
井上:カナダで思った以上に受け入れてもらったし、今いろいろ取材を受けてると、洋楽ファンの方からも“海外でもウケる音楽だと思います”って言われるので。
宗像:ブクガの音楽っていわゆるアイドル・ポップっぽくなくて、カナダとかで普通にロックを聞いている人たちも受け入れやすい音楽だと思うんです。ライヴのノリは、ヲタノリとロックファンのノリとどういう比率だったんですか?
井上:結構速い「カルマ」っていう曲があって、日本では聞き入る人が多いんですけど、バンドが好きって方が多かったのもあったのか、カナダではモッシュが起こって。日本じゃ見ない光景でした。
宗像:次から日本でも「カルマ」はモッシュ曲になるんじゃないですか(笑)。

メジャー・デビューとワンマン・ライヴ

宗像:今、11月30日のメジャー・デビューに向けてブクガは取材が集中してますけど、このIDOL AND READ 008の取材はメジャー発表前で、井上さんがコショージに“メジャーに行くともう失敗はできない”って話を聞かされて、ちょっと不安そうだったんですよ。今はどうです?
井上:あの時はまだよくわかってなかったし、新曲が増えるとか、CDも詳しく決まってなかったので。今は取材とかをいっぱい受けたのでだいぶ実感が湧いて、「river」のMVも公開されて頑張るぞって感じです。
宗像:サクライさん(プロデューサーのサクライケンタ)はMVはメジャー感バリバリっすよ!っておっしゃってました。井上さんはあの曲渡されてどう思いました?
井上:すごい聞きやすい感じで、メジャーって感じです。
宗像:MVはどうでした?二宮ユーキさんが以前と変わらず撮ってらっしゃるんですが、ロケの場所が増えたところがメジャー感ありますね。
井上:そうですね、最初の「bath room」が森で、次の「snow irony」が草原だけで、「lost age」がスタジオだけだったんですけど、今回はスタジオと外!
宗像:あれは何カ所くらい撮ってるんですか?
井上:外は一カ所と、ちょっと車で行ったもう一カ所だけです。スタジオも一つの所に、色々なセットが組んであってそんなに移動してないんですよ。
宗像:今、ブクガのグループ内でメジャーに向けての温度感ってどういう感じになってるんですか、過去にメジャーを経験したことがあるのはコショージだけじゃないですか。
井上:ワンマンがあるんですよ、11月6日に渋谷のWWW Xで。まずはそれに向けて練習をしていて。今まではなんとなくやってたんですけど。
宗像:なんとなくだったんですか(笑)、ミキティー本物まで連れてきて。
井上:ミキティーも売れっ子だから、メンバーだけでするしかないけど誰もダンスはできなくて。
宗像:でも和田さんがカウントするんでしょ?
井上:和田はカウントだけはできるんで。
宗像:(笑)だけってのは語弊が。
井上:その数少ない知識を頼りにやってたんですけど、今回ワンマンに向けてみんなだんだん踊れるようになってきて。
宗像:(笑)だんだん踊れるって、語弊が。今まで以上にいい感じに踊れるようになってきた…と。
井上:このデビューから2年という月日を経て、やっと徐々に踊れるようになってきたんですよ、ホント。ミキティーからも最近“あんた、良くなったわね”って言われて。(場内爆笑)
宗像:結構大雑把ですね。
井上:“覚醒した”って。で、コショージの友だちにでんぱ組.incのピンキー(藤咲彩音)がいて、凄いダンスができるじゃないですか、そのピンキー先生の力を借りながら。
宗像:え、ピンキーに教えてもらってるの?ヤバくね、そんな。ディアステージ(でんぱ組.incの所属事務所)にお金払わなきゃいけなくなる。(場内爆笑)それはずいぶん贅沢な方に教えてもらってますね。
井上:昨日のWWW Xのイベントでもアンコールに踊るAKB48の「ハロウィン・ナイト」をピンキーさんに教えてもらいました。そしたら隣にBiSさんがいて、プー・ルイさんに“ピンキーの使い方間違えてるよ”って言われました(場内大爆笑)。その通りだと思います。ピンキーさん凄いんですよ、すぐ覚えるんです。しかも、ブクガの動画とか観てくれてるらしくて、ありがたいです。
宗像:そういう周りに恵まれつつ、WWW Xって700人のキャパらしいんですけど、ブクガはそこを即日ソールドアウトですよ。
井上:やった。(場内拍手)
宗像:700のハコが即日ソールドアウトってヤバくないですか?何が起きてるんですか?
井上:わかんないです。前回の渋谷WOMBのときは一週間前ぐらいまでチケットが残ってたのに、今回は一日で完売しちゃって。ちょっとよくわかんないです。
宗像:勢いついてますよね。ブクガを観たいっていう人がドバっと来て熱い視線が注がれると思うんですけど、井上さんの意気込みとかってあります?
井上:昨日初めてWWW Xでライヴをしたんですよ。で、ここでワンマンかって思ったらスゴい緊張しちゃって。人がいっぱいいてめちゃめちゃ緊張してました。でも成功できるように今から…(場内爆笑)。
宗像:今、今日をもって頑張るみたいな(笑)。
井上:今は、スゴい練習を詰めてるんで。
宗像:今日のイベントがあるので、昨日のライヴはずっと井上さんを見てたんですけど、全然緊張したようには見えなかったですよ。
井上:いいんですかね。
宗像:緊張しててもアベレージ高くやれるから。
井上:えー。
宗像:ここから11月6日まで自分で頑張ったらさらにガァ〜って
井上:ガァ〜って行きますかね。
宗像:そのワンマンがあって、次は11月30日のメジャー・デビューであると。(ここで突然宗像さんが井上さんに自撮りを促し、ファン映り込みの撮影が行われた)。
宗像:この自撮りは歴史的瞬間ですね(場内大拍手)、これまで自撮りを頑に拒んでいた井上さんだけに。ということで、IDOL AND READ 008発売記念トークイベント、井上さんありがとうございました!
井上:ありがとうございました!

この後、特典会が行われた。

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