idol005-2_top

12月8日、渋谷のHMV&BOOKS TOKYOにて「IDOL AND READ 005」発売記念 七星ぐみ(バンドじゃないもん!)のトークショー&サイン会が行われた。クリスマス・ムードの色合いの私服で登場した七星ぐみを迎え、吉田編集長の司会進行で限定100名の満員状態の中イベントは始められた。

第二弾レポート七星ぐみ(バンドじゃないもん!)が登場!

吉田:今日は、“初”個人イベントなんですか?
七星ぐみ(以下ぐみ):初めてなんです(場内拍手)、宜しくお願いいたします。
吉田:「IDOL AND READ 005」では、いろいろ細かくインタビューさせていただきました。いかがでした?
ぐみ:バンもん!(バンドじゃないもん!)に入ってからのことをしゃべることは何度かあったんですけど、それ以前のことを話すのは初めてだったので、どういう風にしゃべれば…と思ったんですけど、結局自分の思ってるままをしゃべりました。ずっと高校の頃から仲のいい友だちが読んでくれて、“ぐみのそのまんまのことが書いてあったからよかったよ”って言ってくれました。
吉田:今回、撮影とインタビューは別日に行ったんです。趣味が散歩ということだったので、昼間の雰囲気で撮ろうと都電が走っている大塚辺りで撮影しました。何か思い出はありますか?
ぐみ:大塚駅は初めてで新鮮だったし、すごくいい天気でいい所だなぁと思いました。
吉田:写真は使わなかったんですけど、公園ではブランコにも乗ってもらいました。
ぐみ:ブランコが好きで、高校の休み時間に近くの公園で、“25分間の休み時間の間一度も地面に足を着けないでブランコに乗る”というのをやってました。
吉田:けっこうハードですね(笑)。
ぐみ:目をつぶってブランコに乗るのが、飛んでるみたいで楽しくて。
吉田:この日の服装も可愛かったですね。
ぐみ:生まれて初めてくらいのロングコートを買ったばっかりで、これをどうしても写したくて着ました(笑)。

この後、本誌のインタビューで語った、今からは想像もつかない「昔、自分が理想にしたギャル像」などの話に移り、続いて家族の話題に。

idol005-2_01吉田:お父さんが厳しくて家出をしたって話が。
ぐみ:はい、家出しました。駅まで走って行って、乗り換えの駅で、行きたい方向と反対の方向に行くふりをして、それがガッツリ防犯カメラに写ってるのを確認して、走って逆の方向に乗って。
吉田:追われないようにした、なかなかの頭脳犯。でも結局屋上に行って…。
ぐみ:マンションの屋上に行って眠って、そこから学校に行きました。
吉田:そういうお父さんとの関係ですが、今は?
ぐみ:今は普通の仲で、このIDOL AND READも3冊買って家の仏壇みたいな所に置いてあります(笑)。
吉田:IDOL AND READが家庭の平和を取り戻した…というのはうれしいですね。

続いて七星ぐみが大好きなthe brilliant greenの川瀬智子(Tommy february6、Tommy heavenly6としてソロ活動)さんの話題に。中学生の頃からのファンで、先日行われたライヴにもバンもん!のイベント出演の後に走って駆けつけ2~3曲聞けたこと、時々は連絡をとらせてもらっていることなどが語られた。

吉田:今回のシングル「NaMiDa」にソロ曲「水色のブルー」が入ってますが、これがちょっと川瀬さんのイメージが浮かんで来る曲なんですが。
ぐみ:私はトミーさんの曲や歌が好きなんですけど、トミーさんの歌はトミーさんに歌って欲しいんです。だから私が歌うのはそういうのじゃないなって最初思っていて。でも、途中歌詞のこととかいろいろ“こういう感じで”ってお願いしていたら結果としてトミーさんっぽくなっちゃったんです。やっぱりどうしても川瀬智子さんが好きなんだな…って思いました。
吉田:歌詞でイルカのことが出てきますけど、インタビューでもドルフィン・トレーナーになりたかったって話されてますよね。
ぐみ:幼稚園の時に行った品川水族館で見たイルカのショーが好きだったので、その頃から思ってました。ドルフィン・トレーナーって言葉を知らなかったので、“イルカのショーのおねえさん”になりたくて。でも気付いたらなれない現実があって。
吉田:ドルフィン・トレーナーって資格ではないけど専門知識を学ばなければならなくて、ちょっとハードルが高いんですよね。
ぐみ:気付いたら将来がいきなり狭くなってたんです。昔は何にでもなれると思っていて。お医者さんとか、スチュワーデスとかになりたいって言ってたんですけど、実際なれる選択肢がかなり狭くなってきてて。
吉田:そういう時にバンもん!に誘われた
ぐみ:このまま就職して働いてって感じになるのかなぁって考えてたときにお話をいただいたので。

サディスティックな負け犬系アイドルとは?

idol005-2_02吉田:どうしてイメージカラーが水色になったんですか?
ぐみ:好きな色だから…。
吉田:七星ぐみっていうのはどこから来たんですか?
ぐみ:七星っていうのは“北斗七星”を縮めて、ぐみは、“食べ物の名前がいい”って言われたので、好きな食べ物がぐみとハンバーグだったから。
吉田:さすがに七星ハンバーグになっていた可能性は(笑)?
ぐみ:ゼロではないです(笑)。
吉田:キャッチフレーズの“サディスティックな負け犬系アイドル”というのは自分で考えたんですか?
ぐみ:自分で考えました。でもサディスティックはSとかMとかじゃなくて、自分的には“攻めてる”って意味のつもりで考えました。“やってやるぞ!”って感じ。
吉田:なんだけど、負け犬。それはどこから来てるんですか?
ぐみ:今まで生きてきて、二つ選択肢があった場合、こうなったらイヤだなっていう方になるんです。負けの選択が多いな…とずっと思ってて。でも“攻めてやるぞ!”という気持ちを込めてつけました。
吉田:負けの選択が多かったけど後悔はしてないし。
ぐみ:負けないぞっていう。
吉田:そういう思いが込められてた。
ぐみ:これは自己紹介をするときに考えました。バンもん!自体が自由なので、好きに考えて。

バンもん!で覚えた“頑張ること”

吉田:インタビューで話してた、“バンもん!に入って頑張るってことを覚えた”っていうのも衝撃だったんですが。
ぐみ:頑張るっていいことなんだなっていうのを覚えました。
吉田:具体的に頑張ってることって何かあります?
ぐみ:ライヴ、バンもん!での活動。
吉田:バンもん!が人生を豊かにしてくれるし、それで自分が成長する。
ぐみ:今は違うんですけど、もともと頑張ってる人が好きじゃなくて。頑張って朝練してるのとかって嫌いだったんです。というか、“朝練してるんだ”って情報を与えられるのがイヤだった。自分が頑張ってないから、そういうのを見せつけられるのがイヤだったのかも。
吉田:頑張ってるアピールをされるのがイヤだった。
ぐみ:自分からするのも好きじゃないです。頑張るのはいいことだとは思うけど。
吉田:最近、具体的に“ここはすごく頑張った”ってことはあります?
ぐみ:キーボード?…、ああ、それは頑張りました。ZEPPダイバーシティーのワンマン・ライヴでキーボードを弾いたんですけど。合わせる時間が1回か2回しかなくって、もともとバンもん!でキーボードを弾いてるポンちゃん(甘夏ゆず)に指の動画を送ってもらって、それを見て練習しました。小学校1年から6年までピアノは習ってたんです、でも弾けないんですよ、全然上達しなくて楽譜とかも読めないし。
吉田:でもそれを頑張って。
ぐみ:覚えました。
吉田:他には?
ぐみ:バンもん!のお仕事の一つ一つを頑張りたいなって思っていて。今は自分が求められているラインに行くのがギリギリで、ちょっと諦めちゃう所とかは無くしたいなって。インタビューでも自分の言いたいことはまとめて話せるように、撮影でもちゃんと準備していこうと思ってます。無駄になっても出来る限りの努力はしようと。
吉田:日々頑張ってるというか。
ぐみ:一生懸命生きようと思ってます。

長い第一章の終わり、そして次のステップへ

idol005-2_03ぐみ:今年一年で自分の人生のベースが出来上がったと思うんです。自分の理想とするものに向かうベースが。なんかすごい長い第一章が終わった感じがして、今次のステップに行くために仕上げていくっていうか、バンもん!ももちろんなんですけど、今年に入って“七星ぐみ”って人間のことが前より好きになりました。友だちに薦められて『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(二村ヒトシ)っていう本を読んだんです。それをバンもん!のことに重ねて読んで。“あなたは自分のことをすごく人間として価値が低いと思ってるから、好きって言われた時に逃げてしまう…”というのが書いてあって、そうだなって思ったんです。それまでは、自分に自信がないから、好きって言われても喋ったら嫌われる…、全然自分に興味のない人の方が喋れる…、それはどうしたらいいんだろうって思っていて。でもその本を読んで、自分のことを自分が好きでいてあげなくちゃいけないって、だから私は私でいいんだってことを思うようになって、今年の残りと来年は、いつか“七星ぐみ”って女の子のことを私が一番好きな女の子になったらいいなって思ってます。
吉田:素晴らしい! それはこれから愚民(ファン)のこともますます大事にするってことになるじゃないですか。
ぐみ:そう、だから自分のことを好きな人をセンスいいなって思うようになる…かな。
吉田:よかった、よかった。で、2016年は1月から怒濤のツアーが始まりますけど。
ぐみ:今回のツアーは「武者修行編」ってことで、修行したいです。
吉田:どういう?
ぐみ:次のステージにバンもん!が行けるように。自分も後ろの方を走って付いて行けるように。
吉田:いやいやいや。自分で率先するわけじゃないんですね。
ぐみ:出来るときには率先します
吉田:2016年バンもん!はますます飛躍する年になるんじゃないかと。
ぐみ:しないと困るので、絶対します。しましょう!(場内からも“しましょう!”の声と拍手)

この後和やかにサイン会が行われた。

「IDOL AND READ 005」のご案内

IDOL AND READ 005

A5判/240ページ/本体 1,200+税

注目のアイドルの生い立ちと赤裸々な思いをパーソナルで追ったロングインタビュー本『IDOL AND READ』の第5弾。表紙巻頭は、11月25日にスマイレージ時代からの曲を集めたセレクションアルバム『大器晩成』をリリースする「アンジュルム」のリーダー、和田彩花。 11月29日の日本武道館ライブで福田花音が卒業し、オリジナルメンバーは和田1人になってしまうが、ここではその彼女の生い立ちから、ハロプロ、スマイレージ~アンジュルムへの思い、そして将来の夢や目標まで、2万字インタビューで徹底的に語っている。 そのほか、今のアイドルシーンを代表する「でんぱ組.inc」のピンキー!こと藤咲彩音、今春の結成以来大ばく進を続ける「BiSH」のセントチヒロ・チッチ、12月にシングルをリリースしリスタートを切る「Dorothy Little Happy」のKANAらに加え、「BELLRING少女ハート」の甘楽、「じゅじゅ」のしらい、「おやすみホログラム」のカナミルら地下シーンで話題の強力個性派まで、今回は今までよりさらに多い12人が登場し、すべてロングインタビュー+完全撮り下ろし写真の大ボリュームで掲載。メジャーからアンダーグラウンドまで、まさに「アイドルの今」がわかる一冊となっている。

特集・イベントレポート