IDOL AND READトークショー

読むアイドルマガジン『IDOL AND READ』発売記念 微妙な発言が交差しまくったトークショー

10人のアイドルの生い立ちに迫ったロングインタビューを掲載して、話題を呼んでいる『IDOL AND READ』の発売記念トークショーが4月1日dues新宿にて行われた。当日は発売中の本誌を手にしたオタさん(ファン)40名超が溢れる会場で、大型スクリーンに映像を映しながらのイベントとなった。司会はインタビューも担当したライターの山村哲也さんに本誌吉田編集長。ゲストは本誌にも登場している朝倉みずほ(BELLRING 少女ハート/通称ベルハー)、ももぴ(ゆるめるモ!)。
“果たしてこの二人は、こういったイベントで喋るのか?”という周囲の不安を抱えたままトークショーはスタートした。

◎アイドルに興味がない人がアイドルを好きになる機会を作りたかった

トークショーの模様 山村:まず、吉田編集長にこの本を作った理由と、載っている方の人選について。
吉田:去年の春頃、今回表紙に出てもらったBiSを知ってからアイドルにハマって、そのあとBELLRING 少女ハート、ゆるめるモ!が決定打になりました。だったら、自分がそうだったように、元々アイドルに興味がなかった人がアイドルを好きになる機会を作れるかなと思って。掲載した10組は自分の好きなグループを選んで、その中から誰に出てもらうのかはプロデューサーさんと相談しました。“ロングインタビューに向いた、できるだけ激動の人生を送っている人を紹介して欲しい”と(場内笑い)いうことで、この二人にも出てもらいました。
山村:激動の人生(笑)、そう言われてみてどうですか?
朝倉みずほ(以下みずほ):“げきどう”の意味を教えてください。(場内笑い)
山村:まぁ、いろいろあった人ということで。今まではどうですか?
みずほ:ないよ(笑)。
吉田:(プロデューサーの)田中さんはみずほちゃんのこと “がんばり屋さん”って言ってましたよ。

トークショーの模様 みずほ:本当ですか?、やったやった。
山村:実際、出てみてどうでしたか?
ももぴ:しゃべるのは苦手なんで、日本語しゃべれてるか不安だったんですけど…楽しかったです。
みずほ:楽しかったです。
山村:撮影して使わなかった写真も見ながら話を進めたいと思いますが、みずほちゃんの撮影した所は赤坂ブリッツの側の公園で。
みずほ:赤坂ブリッツさん好きなんです。広いし、1回目やった時に、オタさんがイイって言ってくれたから。撮影は独りで撮られるのは恥ずかしかった。でもカメラマンさんが“笑わなくていい、普通にしていていいよ”って言ってくれたのでよかったです。
吉田:アイドルっぽい写真じゃなくて、なるべく自然な姿を撮りたかったんですよ。みずほちゃんは赤坂ブリッツ好きというのがあったので場所はその辺りで撮影をして。ももぴは、スカウトされたのが原宿だったので。事前にロケハンしてカラフルな場所を探しておきました。
ももぴ:撮影は好きなんですけど、アップの写真は嫌です、気持ち悪い(笑)。原宿は買い物とかでピンクの服探しに行きます。普段はピンクばかり着てます。

トークショーの模様 山村:インタビューでは昔の話とかいっぱいしてもらいましたけど、どうでした?面白かった?それとも嫌だった?
みずほ:どちらもないです。嫌でもないです。
ももぴ:私は楽しかったです。そういう話は普段twitterとかblogで書いても、重いって言われるので、こういう時しか言えないから。まだ話してないこともあります。次回にとってあります(笑)。
山村:実際、掲載された本は読みましたか?
みずほ:読んでないけど、写真を見ました。茉優(nanoCUNE)ちゃんとか可愛かった。
ももぴ:読みました。でんぱ組.incの未鈴さんが、過去いろいろあって…というのを見て自分と重ねてみてました。
みずほ:自分の写真はお母さんに“ムスっとしてるね”って言われました。
山村:お母さんネタが多いよね。
みずほ:お母さんとしか家で話さない。家族の中で一番好き。でも、独りで来るのがイヤだって、ライヴには未だ来てくれてない。お父さんは、昨日“お菓子ちょうだい”って言われたので買ってきたばっかりのチョコパイを上げました。
山村:喜んでた?
みずほ:タブン(笑)
山村:ももぴの家族は?
ももぴ:ちゃ太郎、オスの猫。11年飼ってます。まだトイレ覚えてくれないんです。人が見てるとちゃんとトイレしてくれるんですけど、見てないとそこら中にしちゃって。

まったりとした流れで、このあとは前もって二人に書いてもらったトーク用Q&Aシートに添って話は進行した。

◎グループの中での立ち位置、そしてアイドルって何?

トークショーの模様 山村:それぞれ、相手のグループから一人引き抜けるとしたら誰がいいですか?
みずほ:ゆみこーん(ゆるめるモ!緑担当)。なんかまとめてくれそうだし、大人な感じが。(ベルハーの)メンバーも言うことを聞いてくれそうだし。
ももぴ:友華ちゃん。パフォーマンスがカッコいいというかダンスが上手いから。一番年下なのにシッカリしてるし。入って欲しいですね。
山村:エースの座が奪われるかも。
ももぴ:全然いいです。
山村:二人とも、あんまりグループに執着してないみたいですね。
みずほ:“しゅうちゃく”って何ですか?
山村:私はこのグループで行くんだ!みたいな
みずほ:あ~、それはないですね。(会場爆笑)
山村:二人とも、違うグループに入りたいと思います?
みずほ:ちょっとだけ、一日限定なら。ずっと居たいとは思わない。
山村:ずっと居るならベルハーがいい?
みずほ:………。
山村:あ、黙っちゃった(笑)。
みずほ:しまった。
山村:ヘンなこと聞いてしまった。ももぴはどうですか?
ももぴ:あたしはモーニング娘。さんとか、カッコいいとこに入りたいです。ビシバシやられたい。“ここ、もっとちゃんとしろ!“とか言われたいし。そういう厳しいのに入りたい。そういうのが好きです、羨ましいです。
山村:「いつまでアイドルがやれると思いますか?」という質問に応えてみずほちゃんは「今のままなら思わない」と答えてます。
みずほ:よくわからないけど、「チョー楽しい!ヤバい!」ならずっと続けたいけど、今はそうじゃないから思わないかも。
山村:え?(笑)微妙ですね。
みずほ:あんまり自分のことわからない。今は、“普通”から“少しイヤ”になった。ライヴは楽しいけど、何でだろ…。
山村:一方ももぴさんは「アイドルという肩書きなら20代までという気がします」との答え。
ももぴ:30代になるとアーティストかな。自分的にどこまで行けるかで決めようと思ってます。ちゃんとこういう風にしたいっていう目標を立てて。でも、まだまだ全然しっかりしてないです。
山村:二人とも、こうなりたいっていう理想の大人ってあります?
みずほ:赤坂ブリッツでライヴしたい。いっぱい持ち時間があって。
ももぴ:他にいない人になりたい。個人的にいろんな映画に出たいんですよ。代表作とかもあるんだけど、「この映画に出てる人」じゃなくていろんな顔を持ちたい。今の、ゆるめるモ!の自分の立ち位置があんまり好きじゃないんですよ。エースって言ってるのにメンバーは全然話を聞いてくれないし。自分が最後の締めの担当なのにしくじったりして…。だからそういうカッコ悪い部分を排除していきたい。カッコよくなりたいですね。

この後もバーベキュー、お花見、チョコレート、ケータイ、アイス、消費税アップ、飛行機、夢の話と多岐にわたるテーマでゆるゆるとトークは続いた

◎グループはやるのも楽しいけれど、自分の姿も生で見て見たい

トークショーの模様 山村:では、最近の話題を。
ももぴ:今、超能力を鍛えてるんです。私、予知夢とか見るんです。何か起こる前の年とかにその夢を見る。例えば、バレエをずっと習ってなかったんですけど、ある時バーレッスンとかしてる夢を見て、その翌年に誘われてバレエ習いに行ったり。で、超能力の一環で人のオーラとかも見てるんです。あるとき、初対面の人だったんですけど、“この人、変だ”って思ったんです。で、あまり近づかないようにしようと思ったら、その人逮捕されて。
山村:え~~!悪いオーラが出てたんだ。
ももぴ:悪い人って感じはしなかったんですけど、何かイヤだった。
山村:へ~~、そういう能力が。
ももぴ:あるかもしれない。
山村:じゃ、インタビューでも言ってたCIAのスパイ目指して頑張ってください(笑)。
ももぴ:そうですね、スカウトがくれば。
山村:しかし、どこからスカウトが?
ももぴ:そういうことをあちこちで言ってたらCIAからスカウトが来るかも。有名人とかの中にもスパイがいるかもしれないじゃないですか。だって有名人だと相手も心を開くし。それを目指してます。例えば急に消えたりしても、それは売れなくなったんじゃなくて見せかけで。(場内爆笑)
山村:じゃあ急にももぴが居なくなったら、そういうことなんだ。
ももぴ:売れてテレビに出てたのが急に出なくなっても、「あ、やっぱりスパイだったんだな」って感じでカッコよく去れるじゃないですか。(場内爆笑)

トークショーの模様 山村:では、最後に会場からの質問に応えるコーナー。
質:ももぴさんに朝倉みずほさんのオーラを見て欲しいんですけど
ももぴ:みずほちゃんってこの1年くらいですごい変わって、ステージのダンスとかも凄いキレていて、覚醒したみたいな感じ。オーラの水色が青になったような印象です。
みずほ:ありがとうございます。
質:今はステージ側にいらっしゃいますが、お客さん側に居たいと思うことはありますか?
ももぴ:私はどっちにも居たい。見てるのが楽しいときもあるし、やってるのが楽しいのもあるし。半々です。
みずほ:私はベルハーを生で見てみたい、それもちゃんと自分のいるベルハーを、でもそれは無理。目が4個あれば見れるけど。映像だとイヤなところばかりが見えちゃうから。
山村:他の人のことのイヤな所も見えるから?
みずほ:振りが違うのか、その人の個性なのか分からない。
山村:なるほど。では、そろそろ時間ですが、何かインフォメーションがあれば。
みずほ:BELLRING 少女ハートのワンマンが6月8日に渋谷のクラブ・クアトロであります。
ももぴ:4月12日にゆるめるモ!で、「ちー坊復帰生誕祭」が新宿MARZであります
山村:長い時間、お二人ともありがとうございました。

言葉少なめに話すみずほ、目を輝かせながら夢を語るももぴ。違うキャラクターながら、共通するのは、新しいタイプのアイドル、ということか。このレポートを読んでもし二人に興味を持ったら、是非、生で会えるライヴに足を運んでいただきたい。当日は、引き続きオタさんを二人が囲んでのチェキ撮影会が行われた。

「IDOL AND READ」のご案内

IDOL AND READ

A5判/224ページ/本体 1,200+税

ミュージシャンのロングインタビュー本“読むロックマガジン”こと『ROCK AND READ』の別冊として、アイドルの生い立ちを追ったパーソナルロングインタビュー集『IDOL AND READ』を3月26日に発売。

表紙巻頭を飾るのは、7月の横浜アリーナライブで解散する、お騒がせアイドル、BiSのプー・ルイ。幼少時代はどんなふうに育ち、どういう過程を経て“プー・ルイ”というアイコンが生まれたのか? 全裸PV、ノイズ集団「非常階段」との合体などアイドルらしからぬ活動をとっている理由は? そして、BiSが解散してから目指す道は? かつてないほど、とことんディープに迫った2万字スーパーロングインタビューです。研究員(BiSファンのこと)はますます彼女のことが愛おしくなるだろうし、アイドルを目指す女の子には、きっと生き方の指針にもなるはずです。大人のエロさを表現したセクシーな写真も注目です。
そのBiSのほか、でんぱ組.inc、PASSPO☆、LinQ、ひめキュンフルーツ缶、アップアップガールズ(仮)、BELLRING少女ハート、nanoCUNE、アリス十番、ゆるめるモ!と、アクの強い活動を展開する10組から各1名、合計10名が登場。
すべてが完全撮り下ろしグラビア+語り下ろしロングインタビューで迫ります。

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