『OLDCODEX DOCUMENTARY of OLDCODEX Tour 2016-2017“FIXED ENGINE”』

OLDCODEX Tour 2016-2017“FIXED ENGINE”を文章と写真で追った、初のドキュメンタリーブックが発売!

※商品写真は実物と多少色合いが異なる場合がございます。

『OLDCODEX DOCUMENTARY of OLDCODEX Tour 2016-2017“FIXED ENGINE”』
定価:3,900円(本体3,611円+税)
仕様:全192ページ A4変型 約297×225(mm)
全国書店、CD店等にて2017年7月24日(月)発売

★特典情報
特典付き法人:タワーレコード、HMV、アニメイト、L-MART、ASMART
特典内容;パス風ステッカー(各法人別カラー)

    

黄:TOWER RECORDS
http://tower.jp/item/4549674/

ピンク:HMV
http://www.hmv.co.jp/product/detail/7987501

青:アニメイト
http://www.animate-onlineshop.jp/pn/%E3%80%90%E5%86%99%E7%9C%9F%E9%9B%86%E3%80%91DOCUMENTARY+of+OLDCODEX+Tour+2016-2017%E2%80%9CFIXED+ENGINE%E2%80%9D/pd/1468999/

赤:L-MART
http://lantis.rn.shopserve.jp/SHOP/LODXA1009.html

緑:ASMART
http://www.asmart.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=10013874

 

 

Amazon
https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0644859/

チラ見せ(内容の一部をご紹介)

PROLOGUE 

「本当にありがとう」。
YORKE.がマイクを通さずに言った。
Ta_2も生声で感謝の想いを叫んだ。
長いツアーが終わった。
深く一礼して顔を上げる。
視界には、3階まであるクラシカルなホールの観客席が広がっている。
そして照明が点いたそこは、約2,300人のオーディエンスの笑顔で埋め尽くされていた。
彼ら、彼女らの顔を、一人ひとり、そして最後方のあの人まで、Ta_2とYORKE.はハッキリと見ることができた。
初めてのホールを含めたツアー、ここに踏み出さなければこの景色は見れなかったな。
2人はそう思い、今の瞬間を噛みしめた。
2017年3月31日、福岡サンパレス ホテル&ホール。
この『OLDCODEX Tour 2016-2017 “FIXED ENGINE”』がスタートした時は、誰も予想しなかった場所でのエンディング。
それでも、ドラマの終着点にはとてもふさわしい、そう素直に思える。
そして、このツアーで見たすべての笑顔が2人の中でしっかり存在していることを感じた。

 これは、OLDCODEX史上最大規模のツアーの記録。
繋がった人、そこにあった笑顔、想い、傾けた情熱……すべてがOLDCODEXの中心に取りつけたエンジンを、デカくタフにしていったストーリーである。

1章 “Fixed Engine”から“FIXED ENGINE”へ

「次は、ホールツアーをやりましょう! 動員的には問題ないです。いけますよ」。
2年ほど前からスタッフからそんな声が挙がっていた。
その提案に対して、Ta_2とYORKE.が返す答えは常にこうだ。
「ワンマンなら、俺たちはライヴハウスでしかやりたくねぇ!」。
そう明確な意志を持ってツッパってきた。本当にやりたくないと思っていた。
OLDCODEXのワンマンライヴに対して、これまでTa_2が揺るぎなく感じてきたことがある。
「やっぱりグシャッとなっていて熱が渦巻いてる空間こそ、俺たちのライヴの景色。そういう“遊び場”なんだ。だったらライヴハウスこそがOLDCODEXに一番相応しいだろう?」
YORKE.は拒んでいた時間を振り返る。
「ホールでのロックのライヴで、楽しいというものを観たことがなかったんだと思う。知らなかったというか。だから、ライヴハウスに拘っていたんだよね」。

 そんな2人の意志が時間をかけて溶け、ホールのライヴにゴーを出した理由のひとつには、過去2度の日本武道館公演がある。
「あの経験はホールライヴへ歩みを進めるのに大きかったね」。
Ta_2もYORKE.も口を揃える。
それはツアーに組み込まれた公演ではなく、1会場のみのスペシャルなものだった。
「OLDCODEXが初めてホール的な場所でワンマンライヴをやったのって、日本武道館なんだよね」とTa_2が話すその公演は、2015年2月11日に『“Capture” 2015 in Budokan』と掲げて行なった一夜。
「武道館なんて柄じゃないけど、周りから伝えられた言葉。“もし日本武道館をやると決めるなら、俺たちスタッフが嬉しいんです。そこまでのアーティストと一緒にやっているって自慢できるんですよね”という一言でやることを決めた」とTa_2は言う。
この公演を終えた直後、Ta_2は
「ライヴ自体はよかった。でも同時に、武道館に“やられたな”という想いも残っている」。
と話しており、YORKE.も同意している。
「自分自身が武道館という場所にやられたという感覚だよね。熱は伝わってきている。でもセットのデカさも含めたスケール感にごまかされていると感じる瞬間がライヴ中、何度もあった。あれだけ多くの人が観てるだけで興奮するから。少し冷静じゃない部分も渦巻いていたよね。自分たちが広い空間に慣れてないと思った」。
その一方で、「チャレンジするにはいい場所だよね」と、YORKE.。
「あの広い場所でOLDCODEXの音楽が響いた時に、今までと違う“大きさ”を感じる曲もあった」と、Ta_2。
2人は“やられたな”という感情の中にあっても、未来を見ていた。
やられたならやり返せばいい。
数日が経ってじわじわと蘇ってくるオーディエンスのたくさんの歓声やあの場所に確かにあった熱を咀嚼しながら、Ta_2とYORKE.は日本武道館に対する、“やられた”という感覚は胸の奥に置き、口にしないようにしていた。そして、日本武道館という広い場所で曲をプレイしていて感じた、今までと違った響き、あの“大きさ”に、OLDCODEXの音楽に眠る可能性を感じていた。

 そんな中、2度目の日本武道館を今度は2人の意志で決める。あの日から1年後の2016年2月10日、11日。2daysと規模を広げてのトライアルだった。
YORKE.が、昔吸っていたマルボロのパッケージに書いてあったのを思い出してつけたタイトルは、ジュリアス・シーザーの言葉 “Veni, Vidi, Vici”から、『OLDCODEX “Veni Vidi” in Budokan 2016』。前回、やられた、負けたという感覚になった自分に対して、勝負を挑み勝つ、という意気込みを込めてつけた。
2度目の日本武道館に向かう中、OLDCODEXとして今に繋がる大きな決断をしている。それが、“2016年にホールを含めたツアーを行なう”というものだ。
結果、『OLDCODEX “Veni Vidi”in Budokan 2016』は、1日目の修正点を2日目に反映することもできた。昨年の日本武道館での借りは返した。やりきった、という“勝利”を摑んだ、と思えた。
その会場で、2016年9月からスタートするOLDCODEX史上最大規模の、日本全国とアジアを廻るツアーを発表した。
数年の時間を重ね、いろんなことを体験の中で摑み、2人は突っぱねていたものに挑む準備を終えていた。
「ホールツアーもいいじゃん、やろう。今の俺たちだったらアプローチの仕方がある。薄ぼんやり持っていたイメージの中での理想みたいなものが、この先に本当にあんじゃないの?と感じるようになっている」。
Ta_2が歯切れよく、スパッと言い切った。
ホールを含めたツアーに踏み出すことを決めた2人に、スタッフが予定しているツアースケジュールを見せる。その時、Ta_2は少しの驚きを感じていた。
そこにあったリストには、ホールとライヴハウスが混在していた。ホールツアーの前に、加速をつける意味で、ホームグラウンドであり絶対の自信があるライヴハウスを集中して廻ることは“あり”だ。ロングツアーの中で、この期間はライヴハウス、この期間はホールと固めて組んだり、行く土地にピッタリのキャパシティの会場がないことが理由で混在することも、まぁあるだろう。
でも、そういったものと違う理由がこのスケジュールには込められていた。
スタッフが説明する。
「ライヴ制作チームが言うんです、“こんなふうにライヴハウスとホールを混在させてやるツアーは珍しいです。でもこれを1回やったほうがいいと思うんですよ”って。切り替えは大変だと思いますけど」。
OLDCODEXがライヴバンドとして、タフになるために。一緒に進んできたチームからの提案だった。
「何それ。知らないところで、可愛い子には旅をさせろみたいな話になってんじゃん!」。
スタッフに軽口をたたくTa_2の内側からニヤリとした笑いが込み上げてくる。
これはTa_2とYORKE.に元から備わっている、上書きできない人間の本質なんだろう。綺麗に舗装された道と茨の道があり、どちらに行くか?という岐路に立ったら、往々にして茨の道を歩いてしまうところがある。しかも、その道を進みながらツラいとか痛いとか思わずに、心から楽しんで。そんな部分が刺激された。
ムチャクチャ負担があるし、しんどいし。追い込まれることになるだろう。その想像が及んだ上で、それでも2人はすぐさまファイティングポーズをとる。
YORKE.はスタッフとTa_2に言った。
「だったら、ホールとライヴハウスと、ステージセットを変えよう。裏返したらライヴハウス用になる、とかでもいいから、それは絶対にやろうよ。ホールとライヴハウスで見え方を変えて、だけど、同じツアーの同じパッケージであるっていうことが伝わるものにしたいな」。
受け入れたなら、建設的に進めていく。
停滞を嫌う彼ら。そうやってコアは変えずに、常に前へ歩いてきたバンドなのだ。

 先に進むと決めた。さらに2 人にとって未知のそれはライヴハウスとホールを混在させるという、よりハードなものとなる。そのことを決断してから、Ta_2とYORKE.は乗り越えるための準備を始める。
2016年7月——。

続きは「DOCUMENTARY of OLDCODEX Tour 2016-2017 “FIXED ENGINE”」本誌をご覧ください。

49冊限定リミテッド版がL-MARTにて販売!(※応募受付は終了いたしました)

★さらに、49冊限定リミテッド版がL-MARTにて販売!(※抽選販売となります。)
【リミテッド版】
販売価格:26,000円(税込)
全192ページ
A4変型 約297×225(mm)
※内容は通常版と同様です。

<リミテッド版仕様>
YORKE.本人によるステンシルアートデザイン&
購入者手書きネーム入り+制作時ポラロイド写真(手元のみ)
※応募受付は終了いたしました

発売記念イベント決定! (※イベントは終了しました)

『OLDCODEX DOCUMENTARY of OLDCODEX Tour 2016-2017“FIXED ENGINE”』発売記念スペシャルトーク・セッションにご招待!

書籍『OLDCODEX DOCUMENTARY of OLDCODEX Tour 2016-2017“FIXED ENGINE”』の発売を記念し、メンバーによるスペシャルトーク・セッションを開催いたします。当イベントは抽選ご招待制となります。以下の注意事項を必ずお読みの上、下記に記載するローソンHMVエンタテイメントウェブサイト内のページからご応募ください。

■イベント概要
日程:2017年7月17日(月・祝)
時間: 17:30スタート(予定)
会場:都内某所(当選された方のみにお知らせします)
出演:OLDCODEX