バイノーラル(binaural)とは「両耳の」という意味なのですが、「バイノーラル録音」をざっくり説明すると、人間の鼓膜に近いところにマイクを配置して録音すること。要するに、人間の耳の位置で録音をすることによって、どこでどんな音が鳴っているのかを忠実に記録できるので、再生すると、より立体的で臨場感のある音として聴くことができるというものです。そのため、バイノーラル録音で使用するマイクは、人間の頭の形をして、両耳にマイクがセットされているダミーヘッドマイクを使用することが一般的なのですが、最近は私たちが普段使うようなイヤホンそのものにマイクが付いているタイプのものもあります。値段も良心的なので、簡単なものであれば結構気軽に録音できますよ。尚、バイノーラル録音された音源を楽しむためには、イヤホンやヘッドホンが必須なのでご注意を。去年ぐらいから動画サイトで話題になっているASMR動画は、バイノーラル録音をしているものが多いです。ちなみに、ASMRとは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略です。
「バイラルヒット」という形で最近目や耳にすることも多いですが、この「バイラル」(viral)とは「ウィルス性の」という意味。まるでウィルスの感染が拡大していくように、人間の口コミによって何かが爆発的に広まっていくことをバイラル効果というのですが、この「バイラル」の部分を様々なものにくっつけて使う感じです。たとえば、SNSや動画サイトなどで見かけるペットボトルの蓋をキックして開けたり、バケツに入った氷水を頭からかぶる動画は、バイラルチャレンジ(もしくはバイラル動画)と呼ばれていたり、前述の音楽系サブスクリプションサービスでは、SNSでどれだけシェアされているかを分析したバイラルチャート(バイラルランキング)があったりと、様々な形で使われています。なので、バイラルヒットは、SNSを中心にヒットしているもの、という感じで捉えて大丈夫かと。
ハイレゾとは、「High(高い)」「Resolution(解像度)」のことで、要するに「高解像度の音源データ」ということです。音源によって変わるのですが、情報量はだいたいCDの約3~6倍。スタジオの原音に近い臨場感のある音が楽しめます。ただし、ハイレゾ音源は大容量のため、ネット上でダウンロード購入し、再生するには専用の再生機器やヘッドフォンが必要になるのでご注意を。
ロックやパンク系の曲に多いんですが、サビに入るタイミングでドラムの手数が増えて高揚感がグっとあがってくる、みたいなアレンジを聴いたことはないでしょうか。なんか曲が速くなったような気がして、走り出したくなる感じといいますか。あの「なんか曲が速くなっている」ようにするアレンジのことを「倍テン」(もしくはダブル)といいます。意味としては、テンポを倍速にしたような感じ=倍テンなのですが、あくまでも倍に「したような感じ」なだけであって、実際にテンポが速くなっているわけではないので気をつけてください。その逆で、それまでの流れからテンポがゆっくりになったように聴こえるアレンジもありますよね。まったりする感じといいますか。あのアレンジを「半テン」(もしくはハーフ)といいます。それまでのテンポを半分にして、ゆったり聴こえるような感じにする、というニュアンスです。ただ、こちらの場合も実際にテンポが変わっているわけではありませんのでご注意を。
通称:ハウる。例えば、カラオケで歌っているときに、スピーカーが「キーーーン」とか「ブーーーン」とか異音を発する現象のことです。大雑把に言うと、マイクが拾った音が、スピーカーを通して出てきたときに、再びその音をマイクが拾ってしまうというのが原因。対処法としてはマイクのボリュームを下げたり、マイクとスピーカーの位置を離すと治まったりします。お試しあれ!
これを用語というかなんというかなんですが(苦笑)、普通だったら指、もしくはピックでギターを弾きますが、自分の歯をピック代わりにして弾いてしまう特殊奏法を、通称:歯ギターと呼びます。伝説のギタリスト:ジミ・ヘンドリックスがやっていたことで有名。主に前歯で弦を弾くみたい。ただ、口の中や舌を切ったりして危険なので、自己責任でお願いします。
撮影やライヴなどで、写真に映り込んでしまう位置や、客席から見えてしまう位置に何か必要ではないものがある場合、それを動かす/片付けることを「ハケる」と言います。あと、出演者が演奏を終えて、ステージから舞台袖や楽屋に戻ることも同様に「ハケる」と言います。
ライヴやコンサートをする会場のことを「箱」と言います。サイズが大きめの会場のことを「大箱」と言ったりすることもあります。
撮影スタジオに行くとだいたい置いてあるのが、箱馬とサイコロ。カメラマンや被写体の人が高さ調整のため踏み台として使うことが多いです。箱馬もサイコロも同じ木製で、用途も同じなのですが、形がちょっと違います。箱馬は30
レコーディングで、ある特定の一部分だけを録り直す手法のことを「パンチイン/パンチアウト」といいます。たとえば、Bメロの一部分だけをミスしてしまったとしましょう。そういうときは、録音データを再生して、指定の場所で再録音(パンチイン)。その部分が弾き終わったところで終了(パンチアウト)します。たった一ヵ所ミスしてしまったがために全部丸々弾き直しということは、ほぼありません。
「あおり」とは逆に、水平より上の位置からレンズを下に向けて撮ることを「俯瞰」と言います。ここで思い出してもらいたいのが自撮り写真。顔を正面から撮るよりも、ちょっと上から撮ると小顔効果が出て、キレイに撮れたりしますね。あれが俯瞰撮影です。
ブツ撮りは「物撮り」とも書くのですが、要するに「物を撮影すること」です。食べ物、フィギュア、アクセサリーといった「動かないもの(=静物)」を撮影するときに使う言葉なので、人物や生き物を撮るときには、ブツ撮りとは言いません。