BACK ISSUE

   



06.06.30




梅雨の合間に来た真夏晴れ! あとは蝉やら入道雲。太陽はジリジリ腕や顔を焼いて、体は汗を流します。あちーあちーってうなだれることもなく、なんだか味方につけて、今年初めての夏日和に気分がいかった。来たねー夏! いかがおすごしか。
 
 おかげさまでオイラも6月で33才になりました。すくすく育ってます。33。
 長島監督の背番号だ。なんかいい感じがする。
 自分へのプレゼントはクレヨンを買った。商店街を歩いていると「こんな所にあったっけなぁ」ってな文房具屋さんを発見し、そのやる気の感じられない店構えが気になって中へ入った。とてもスタンダードな文房具しか置いてなくて、わかりやすい。
 ふとクレヨンが欲しくなり、店員のおじちゃんに「クレヨンありますか」と聞くと「あーっクレヨンはないねぇ」と、やる気なさそうに答えた。ちとがっかりして「あぁそうっすか」なんて振り向くと、そこの棚にクーピーに混ざって一つだけあった。手にとりおじちゃんに渡すと「あぁクレヨンあったね、クレヨンあったなぁ、あったかぁ……」なんて、ぶつくさ言いながらレジを打つ。
 何はともあれ僕はクレヨンを手にいれた。 
 何かが描きたかったわけでもなかったけど、クレヨンを手に入れておくのは何かと気分がいい。
 クレヨンを持つ前と後では気分が違う。絵は苦手だけど、クレヨンをもつのは気分がいい。いろんな色があるし、なんでも描けそうになる。描けそうになるけど、いざノートに向かうと何描いていいかわからず、クレヨンの匂いをかいだり、色を眺めたり。
 ……しているうちにやっぱり描きたくなって、ノート見てたら、線が見えた気になったので、黒で線を引く。そんな感じで完成形のイメージもないまま、ただノートが「ここにあの色で線描いてみな」ってな声をきいて一つ一つ描いてみると、人の顔に見えたりしてくる。人の顔に見えたからって、人の顔にしようとしないで、ノートの声を聞く。するとわけわからんけど、気分がいい。クレヨンの感触もいい。結局ぐちゃぐちゃになって、嫌になったけど途中おもしろかった。
 お薦めします。クレヨン。上手くとかメッセージとか誰かに見せるとか、なんもかんも関係なしにしたところで描く絵。自己解放だ。 
 33年。いまだ思春期、あぁでもないこうでもないと、ピンボールのように右往左往しながら生きてます。30も過ぎれば大人になってゴルフでもやって悠々と過ごしているのかしらと、なめたことおもったこともあったけど、選んできたのはピンボールや。年とるたびに「あれは、あぁいうもんで、これは、こういうもんで、あぁなって」って、勝手に決めつけたり技を身につけたりするけんども、それにしばられたりもする。
 そんな中で、そんなものをとっぱらえたり、新しいものを作れたり、発見できた時がやっぱり僕の喜びだ。大袈裟に考えていたことが、大したことなく思えたり、見落としてきたことが、大きなものにかんじたり。探しながら、まちがえたり、許されたりしながら、これからもこうやってすくすく生かさしてもらうぜ!と、いろんな色を塗ったくったろう!とおもいます。

 33才の誕生日、たくさん「おめでとう」をもらって嬉しかった。心強く感じる。力が湧く感じや、燃えるぜ33。生きて歌って燃えて、お返しできたらとふつふつと思う僕の33周年。これからも33のハナタレではありますが、どうぞよろしく!だ。
 
P.S.「おめでとう」をありがとう 
                  33周年 中尾諭介。



懐かしいペンテルのクレヨン
懐かしい匂いだ
力いれすぎてポキッ!
それも懐かしい
そんな感じで誘われて描いた33才の落書き。



インフォメーション

<ライブスケジュール>
06月30日[金]
渋谷 屋根裏 [HOME]
「スイスポルノシアターVo.10〜アイラブユー爆破〜」
出演:In the Soup, the swiss porno, COOL JOKE, BABY JOE
料金:Adv. ¥2000(D別) / Door ¥2500(D別)
時間:Open 18:00 / Start 18:30
問い合わせ:渋谷 屋根裏 03-3477-6969

ー中尾諭介ソロー
07月09日[日]
下北沢 440
「headline vol.6」
出演:中尾諭介, 高畠俊太郎 (AUTO PILOT), 杉本恭一
料金:Adv. ¥2500(D別) / Door ¥2800(D別)
時間:Open 18:30 / Start 19:00
チケット:ソールドアウト
問い合わせ:下北沢 440 / 03-3422-9440

07月30日[日]
下北沢CLUB Que
別冊『UTA-KAI』vol.24 〜手と手は音をツナゲアウ〜
act:In the Soup, SIO, hurdy gurdy(ex.ZEPPET STORE)
料金:Adv. ¥3000(D別) / Door ¥3500(D別)
時間:Open 18:00 / Start 18:30
チケット:チケットぴあ Pコード:232-730 L
コード:34330
主催・企画・制作 別冊『UTA-KAI』事務局
http://www.sio.or.tv/utakai/utakaitop.html
問い合わせ:下北沢CLUB Que 03-3412-9979

<インザスープえとせとら>
今月のライブは渋谷 屋根裏です。ここでやるの初めてなんじゃないだろか? 初めてのところはそれだけでワクワクします。楽屋の環境にライブが左右される訳じゃないが、かなり重要です。期待してます!

告知その1:「ROCK is LOFT」コンピレーション発売!
新宿LOFTの30周年を記念してレコードメーカー5社 (コロムビアミュージックエンタテインメント、ソニー・ミュージック ダイレクト、東芝 EMI、ビクターエンタテインメント、ユニバーサルミュージック) から LOFTで活躍したバンド達の音源をコンパイルしたアルバムが2006年6月14日 (水) に全5タイトル一挙リ リースされました。In the Soupは東芝EMIから発売される「グリーンディスク」にデビュー曲である "風の 子" で参加しています。

告知その2:新曲「カイト」無料配信開始!
In the Soup、22ヶ月振りのスタジオレコーディング作品となる新曲「カイト」が無料配信しています! これは「Make Your Life Musick」というネットコンピレーションアルバムに収録されたもので、だれでも無料でダウンロードすることができます。都内を中心に活動する7つのバンドの楽曲を12トラック収録しており、草場と吉田によるアコースティックユニット、ネバディロ・ブランコが2005年に発売したCD-Rから 「星が咲く」 も収録しています。musick.jp ではメンバー全員からのコメントも掲載されています。是非ダウンロードして聴いてください!

http://musick.jp/




[オフィシャル・ホームページ]

●イン・ザ・スープ <http://www.inthesoup.net





06.5.29




 ッンビカッ! バリバリィッ! ドォーン!! カミナリィ激しく夕立ボーボー、横殴りの雨ん玉、針刺すように顔叩く。
 ッンビカッ! バリバリィッ! ボーボーバチバチ! 埃立った道路を街を人を、んでこの頭ん中を叩いて冷やして洗い流す。
 買い物や約束や仕事やらの帰り道、それぞれにそれぞれですれ違う人達がいっせいに雨に濡れ、いっせいに走りだす。運動会だぁ、夕立の。 
 笑いましょうよ、はしゃぎましょ、雨に濡れて踊りましょうよってな気分で僕も雨宿り。
 
 向かいのマンションの管理人のじいさんが、雨の中傘をさし玄関先でしゃがんで、なにやら足元に手を伸ばした先に、でっかいかたつむりだ。じいさんはかたつむりのからをちょこんちょこんとノックして、立ち上がり見守っている。かたつむりはかたつむりのスピードで玄関先を横断し、じいさんの肩はがんばれがんばれと言ってるみたいで、なんだかおもろい気分になる。 

「こんな山の中に絵本を読みに誰も来ないよ」と言われてから10年。
 宮崎県の木城ってとこの、山の中にある「絵本の郷」が10周年だ。
 はじめここは町おこしの宿泊施設としてつくられてたところに、版画家のいくともさんがアイディアを求められて提案したのが「絵本の郷」だったという。町おこしの人たちは半信半疑だったらしいけど、いくともさんの思いつきが10年ゆっくりと歩み進んでいることを嬉しくおもう。ついでに館長になっちゃったいくともさんは、絵本の郷にいくまでの山道に絵本のタイトルからとった名前をつけて標識をだしていたり、池の上にステージを作ったり、演奏者をよんで山や空やカエルや人に響かせて遊んでみたりと、いろんな仕掛けをつくっては町おこしというよりも「地球おこし」「宇宙おこし」「人おこし」をしてるんじゃないかとおもう、ってなこと書いてると、「いや、いろんな仕掛けに人をひっかけるのがおもしれぇだけよ」と笑って言われそうやけど、いくともさんはいろんな人の心にかたつむりを這わせて遊んでるんだとおもう。
 前にも書いたけど、インザスープもライブをやらしてもらったことがあった。たくさんの絵本の置いてあるその部屋を、いくともさんやスタッフの方々がコンサート会場にしてくれた。絵本とお客さんに囲まれて僕らは音楽を鳴らした。
 そのコンサートの途中でいくともさんが「この絵本を読んでみて」と「だくちるだくちる」という絵本を持ち出してきて、僕は読み始めた。
 本を両手でもって表紙をめくる。
「むかしむかし」
 ページをめくる。
「イグアノドンがいた」
 いきなりイグアノドンがでてきて笑ってしまったので、始めからやり直して読み進んでいくと、いつのまにか僕はイグアノドンになっていて、「だくちるだくちる」と歌っていた。
 メンバーも音楽を鳴らし火山になったり大地になったりして、僕らは宇宙の中にいた。
 いくともさんはよく「証拠を残すな」っていうけど、あのライブはずっと心に残ってるな。恐るべき絵本だ。絵本は少ない言葉の中で、きづかなかった気持ち、自分がいることを教えてくれておもしろい。
 これからも何十周も何百周も、宇宙を巡っていくんだろうなとおもう絵本の里だ。10周年おめでとう!
  
 最近おもうのは、おもろいとおもうことや、やりたいとおもうことの気持ちは大人になっても変わらんもんやなぁってこと。大人になると、っつうか僕のことだけど、変な勝ち負けが出てきたり、頼まれてもないのにあせっていたり、すけべな気持ちがでてきたり、失望したり、臆病になったり、疲れたり、愚痴が細かくなって増えてる気もするけど、おもろいなっておもうことはあんまり変わらんね。
 全部を一笑できるおもろいことを!っておもわせられる2006年5月、最近の世間のニュースばかりだ。あの管理人さんやいくともさんのように、自分のかたつむりをゆっくりでもしっかりと這わして生きていけたらと、そんなかたつむり達がもっと広がっていけばといいとおもう僕の2006年5月今日この頃、ッンビカッ! バリバリィッ! ドォーン!!だ。
    
 P.S.いくともさん(黒木郁朝)の版画もいいよ。



ヨ−ダみたいな犬発見。ずっとこっちみてる
聞いたらまだ生まれて間もないんだって。生まれた時からじいさん顔だ。



インフォメーション

<In the Soup スケジュール>
6月25日[日]
下北沢 440
中尾諭介ソロ
「いくつかの太陽」
出演:中尾諭介、うつみようこ、浜辺シゲキ、ジョウミチヲ
料金:Adv.¥2,500(D別) / Door.¥3,000(D別)
時間:Open 18:30 / Start 19:00
チケット発売:440での電話予約受付中
問い合わせ:下北沢440 / 03-3422-9440

6月30日[金]
渋谷 屋根裏
「スイスポルノシアターVo.10〜アイラブユー爆破〜」
出演:In the Soup、the swiss porno、COOL JOKE、BABY JOE
料金:Adv.¥2,000(D別) / Door.¥2,500(D別)
時間:Open 18:00 / Start 18:30
問い合わせ:渋谷屋根裏 03-3477-6969

7月9日[日]
下北沢 440
中尾諭介ソロ
「headline vol.6」
出演:中尾諭介、高畠俊太郎 (AUTO PILOT)、杉本恭一
料金:Adv.¥2,500(D別) / Door.¥2,800(D別)
時間:Open 18:30 / Start 19:00
チケット:ソールドアウト
問い合わせ:下北沢440 / 03-3422-9440

7月30日[日]
下北沢 club QUE
出演:In the Soup、SIO
- 詳細未定 -
問い合わせ:下北沢 club QUE 03-3205-1556

<インザスープえとせとら>
その1:「ROCK is LOFT」コンピレーション発売! 
新宿LOFTの30周年を記念してレコードメーカー5社 (コロムビアミュージックエンタテインメント、ソニー・ミュージック ダイレクト、東芝EMI、ビクターエンタテインメント、ユニバーサルミュージック) から、LOFTで活躍したバンド達の音源をコンパイルしたアルバムが2006年6月14日 (水) に全5タイトル一挙リリースされます。In the Soupは東芝EMIから発売される「グリーンディスク」に、デビュー曲である "風の子" で参加しています。

その2:新曲「カイト」無料配信開始!
In the Soup、22ヶ月振りのスタジオ・レコーディング作品となる新曲「カイト」が無料配信されています! これは「Make Your Life Musick」というネットコンピレーション・アルバムに収録されたもので、だれでも無料でダウンロードすることができます。都内を中心に活動する7つのバンドを12トラック収録しており、草場と吉田によるアコースティックユニット、ネバディロ・ブランコが2005年に発売したCD-Rから「星が咲く」も収録されています。musick.jpではメンバー全員からのコメントも掲載されているので是非チェック&ダウンロードして聴いてください!
http://musick.jp/




[オフィシャル・ホームページ]

●イン・ザ・スープ <http://www.inthesoup.net





06.4.27




 春雷ゴロゴロザ―ザ―雨降り、かとおもえば太陽の陽が照ったり曇ったりしながら天気は時々によってかわって、気がつきゃ僕の気分も随分と左右されてるなってな天気も気温も変わりやすい今日この頃、いかがおすごしか。
 前回同様今回も携帯電話からポチポチとこの文章を打っているんだけど。こんなちっちゃな画面から手軽に親指だけで、しかも足なんか組みながら、いいのかしらとおもいつつ、手軽さにかまけてポチっとな。
 インターネットやこの携帯のうまい文字っつうのは、なんだかちゃんとしていてちゃんとした人間になれたようで、そりゃそれでいいもんです。が、やっぱへったくそでも自分の字で書くのも好きです。みなさんはどうですか。最近月に一度くらいずつ一人で弾き語りのライヴなんかやってますが、そんときに回覧紙って新聞みたいなのを昔懐かしく書いてみたんだけど、結構おもしろくて。「だめやな〜へたくそやな〜」とおもいつつも書きたい事書いてるうちに、落書きみたいなのも自分だなと飲みこめたりして、心が少し落ち着いたりします。毎回この連載も、ポチポチ文字とはいえ、そういう時間ていいもんです。時間がいくらたっても、手紙を書いたり何かつくっている時間。記号や言葉やらの情報に「へ〜へ〜」なんて言ってるうちに自分より溢れすぎて、溺れてるのにクリッククリックで「もっと頂戴もっと頂戴」で、情報中毒になりかねない時代っつうか僕。そんな「へ〜へ〜」な記憶より、自分で手紙書いたりなんかつくったり汗流した記憶って、体のどっかでずっと覚えてくれてるもんだとおもいます。旅と似てる気がします。
「もっと頂戴」だけじゃいけないとこへ。そこが近所でも遠くでも自分を開放する旅。情報で散らかした頭ん中や、目をふせてた不安事や、いつのまにか自分を縛りつけてた約束事や意地や、そういうもんが少し溶けて、水平線の上を歩いてける気分。考えなくたって、体の記憶がまた次の場所へいざなってくれるような気分……ってわかっていながら、テレビにもぐって「もっとわらかして! お笑い芸人〜」とリモコンポチポチやってるのも好きやけど。
 自分でも気付いてなかった自分に出会ったり、そのままの自分が出たり、願いだったりした想いが、形になってポツンと生まれて。それみてガッカリすることもあるけど、それを伝えたいと、渡したいと想える人がいるってことはやっぱり幸せっつうか喜びっつうか嬉しいことや。そんな時間だけで旅していたいとおもうけどね。

 五月八日は新宿ロフト〜ヒ―トウェイブ兄さん達とロフト三十路を祝うライヴがあるんだけど、ギター一発っ! 歌一発! ドラム一発!の一発一発の集まりが力強くてかっこいいバンドで。インザス―プはもちろんやけどもちろんやけど、ヒ―トウェイブカッコイイよ。みるべしっ!よ。

P.S.
今年の春はやたらとチュウリップが鮮明にたくましくみえます。 こないだ名古屋で見た時から。んでチュウリップって、空にむかってキス……というよりはチュウしてるクチビルに似てるからチュウ―リップって名付けられたのかなとおもったんだけど、違うやろな。ちとやらしくなっちゃうかな。そういうことにしとこうとおもいます。春だし。



<kokopelli=古代インディアンが残した岩絵に多く描かれているカチナ(精霊)のひとつ。ココペリが笛を吹くと、大地から緑が吹き出し、花が咲き乱れ、木々は生い繁り、花粉は風に舞い飛び、動物たちは次々と子供を産み落とす……ココペリは、発芽と豊穣の神的存在と敬われている。またメキシコでは、音楽を司る精霊として崇められていたり、またまた子宝の神様ということから女好きな神様という説も有るよう>……が、僕の肩に宿ってました。


06.3.28




 さくら、さくら、まだか、まだか〜、まぁだだよ―ってな今日この頃、いかが? おすごしか。
 日曜日、小学校の運動場では少年野球の試合がおこなわれていて、フェンスごしに見た。やっぱりどっか自信満々にみえる少年野球。やっばりね、世界一の野球国日本だもの、あんなに世界をもりあげたんだもの。審判や監督、コ―チ、大人たちの声も自信満々だ。ストライック! まわれまわれ! みっつ! みっつ! みっつ! ナ〜イスバッチン!! 砂埃の中、 ナイスピ―! かっこいいな野球少年。 ちと前まではサッカーにグラウンドとられて、端においやられてるようにみえた野球。今、王監督やイチロー、選手達の今までの野球へのまっすぐな気持ちが世界一っていう最高の形になって、それが少年野球にも伝染している。世界一になったのは僕ではないのに、フェンス越しに僕にもビリビリきている。他の誰かのまっすぐなビリビリに震わせられる。かっこいいんだ。
 自分にはなにがあるのかはさておいて、確かなビリビリ。僕のなかの踊り子が元気になる。イナバウア―をなんども決めて輝いてくる。それですぐになにかが変わるわけじゃないけど、とても大事な気持ちにおもえ、ありがたくおもえる。誰の心にもいるビリビリな踊り子は、そんな気持ちだけでおどってるんじゃなかろうかしら。捕まえられそうで捕まえられないけど、たしかにいる踊り子。捕まえられないからもどかしくもあるが、また走らせてもらえる。踊らせてもらえる。
 音楽もそうだ。ビリビリだ。そんな気持ちにさしてくれる音楽はたくさんあるが、ここ十何年僕のCD棚の一番いいとこ、クリーンナップを打ってくれているひとたちがいる。そんななかのひとりにヒートウェイヴというひとたちがいる。 十何年前、レコード屋さんで聴いてからずっとだ。そればかりを頻繁に聴いてきたわけじゃないが、いざというときそこにいてほしい音楽だ。僕の中の山男が震わせられる。ビリビリきすぎて車運転、停まってる車に突っ込んで事故ったことがあるくらいだ。いけないビリビリだけど、そんくらい山男が踊らされたりする音楽だ。今もまっすぐにビリビリをくれるヒートウェイヴの山口洋さん。トロフィーはないけど、この人も世界一の人だ。 んで! そんなヒートウェイヴとライヴできることにあいなった。その瞬間ビリビリだった。しかし一緒にやるっつうことは、当日はライヴあんまりみれないのに……なんでビリビリかっつうと、やっぱ同じステージでちっとでももらったもん返せるかもしれんなというおもいだ。
 五月八日新宿ロフト、そんなヒートウェイヴとインザス―プの夜をみんなにみてもらえるのがたのしみだ。みにきなさいよ。
 それぞれみんな世界一になれたらいいと思う夜だ。



向こうにみえるが世界一のヒートウェイヴの山口さん隠し撮り。ロフト打ち上げにて
向こうにみえるが世界一のギタリスト松田文さん。んで手前にみえるがこれまた世界一のイナバウアリスト、シオンさん



06.3.22




 ぽつりぽつりと梅の花咲いて枝、枝、枝に赤、赤、赤やら白、白、白。
じいさんばあさん、それを見上げちゃ歩いて見上げ、がきんちょ達が走りまわって塀にのぼっちゃ飛び降りて、豆腐屋ぱあぷぅ〜ラッパを鳴らす。カブトムシや蝉の幼虫は、もんぞとなんだか土の中で予感を感じてるんだろか。
春がきますよ 。
世田谷羽根木公園。
ゆっくりゆっくり進んでくもん達の夢だ。
なにやら予感に誘われてゆっくりゆっくり進んでくもん達の夢だ。
そうやって今があるんだぜって梅の花。
つぼみの時代を過ぎまして、花がふわりと咲きました。冷たい風や雨に流されて流されて流されても落ちなかったつぼみ達がみせてくれた夢だ。
花粉でボンヤリした頭で、んな景色を眺めては、あのじいさんばあさんガキンチョにはどんなつぼみがあんだろかとふとおもう。んで自分はどやろかと足元眺めるが、梅の木の根元とくらべるとなんとも頼りなく根元がふわりで、あ〜あとまた遠く見て一服。
梅がキレイだ。次は桜の番だ。

あせるな、あせるな。ゆっくりゆっくりって言ってる間においてかれるぞって、かまわんどうぞ、おいてって。 忘れた頃に咲いてるわ。宇宙で一人の、人間だ。 のっしのっしといけばいい。カタツムリのスピイドで、のっしのっしといけばいい。土星のわっかでカタツムリ。波紋の揺れを感じます。

本当のことはいつかわかる。だからあわてず口をつぐめばいい。とかいいながら、口は今日一日を嘘で補修したりして。 なるべくなら本当のことだけで、惑わすことなくいけたらいい。のっしのっしといけたらいい。
って、んなこと、おもった三月の梅がキレイ。



血管みたいでかっこいい




06.2.1




 2006年 明けました 僕は新しい携帯を買った。今までの奴はメイルが届かなかったり、つながらなかったりと不便なことが多かった。海外でも使えるっつうことでいつなんどき海の向こうへいきたくなるかわからんからと一年前に買ったばかりだったが結局いかずじまい。
 さすがのアメリカ製品でその日の気分でメイルを受け付けたり、受けなかったりされるもんだから、連絡事項も伝わらず非常に困った。はじめは外車みたいで、かわいいやっちゃとおもっていたが、この不確かなメイル時代にこりゃ使い物にならんとかえたしだいだ。
 しかしこの携帯会社、某ダフォン。人にもよるんだけどその日僕が受けた人はサービスが非常に型どうりで数々の不具合を並べた所、「アメリカ製品ですのでねぇ」とまるで他人事でもどかしい。悔しくなって「人としてみたいな所で携帯としてこれはおかしくないですか」とよくわからんことをならべてもスマッシュでこうきたらこうかえすを繰り返す。携帯会社だからといって人の口からも電子文字が飛び出さなくてもいいんじゃないかしら。なにをもとめていたわけでもないが、その人の前で僕がベルトコンベアの上にのっけられてたのがつまらなかった。
 クレイムはだすのもうけるのも不得意だ。んが僕がこの人の立場だったらかなりの流れ作業になってる確率70%くらいはいってんなとひき続きこの携帯会社から買った。
 
 2006年1月 サービスでおもいだすのは本屋さんのブックカバー、これいるかね。「カバーおつけしますか」とレジで問われる度に2つの絵がフラッシュバックする。1つは田舎の山々木々木々やら禿げた山。2つめは中学の弁当の時間。弁当をフタで隠して食べる女子。かわいさや恥じらいとは違うところに胸がキュンとしたあの絵だ。電車の中はあの女子中学生がたくさんだ。
 推測するにブックカバーの必要性は、大事な本の表紙を汚したくない、何読んでるか見られたくないってことだろう。前者、なら表紙は家で保管しとけばいい、後者、おもってるほど誰もあんたのことみてませんからーー! 残念っ! グリーングリーン いつまでも木々達に歌ってて欲しいカバー斬り!ってどうして今頃波多陽区。「おつけしますか」「あ、いいです」拙者、2006年1月、男らしいことしたっておもえたのこれぐらいしかない毎日ですから 切腹!
 2006年なんでもない日。ふと気持ちが軽くなったことがあった。ぽつんとしていると勝手にそうなった。
 遠くの街や人、匂い、今ある近くのものや景色、全部で自分だと実感できたときそれはとてもあたりまえのことでただそこにあった。 
 自分の足りない所、ポッカリ穴ばかりみすぎてたのかもしれない。
 自分のポッカリ穴だけをみてるとポッカリ穴はどんどん大きくなるばかりでそれだけの世界になってしまう。自分ではきずかなかったけど、みかねて天使が肩に手をおいてくれたんだなきっと。ちょっと前にみた映画「ベルリン天使の詩」な感じで。 
 2006年、そんな天使ともっと仲良くなりたいもんや。
             おわり





05.12.28




こんばんは 大晦日だ 12月 今年も1年が終わります。今年の一年振り返るとなんだか、運動会の練習をさぼってみつからんように友達と校舎の中を歩いた気持ちをおもいだす。。外では運動会の声がして、静まりかえった誰もいない廊下をあるいた。なんかありそうで結局なにもおこらなかったけど、リレーの出番までには戻らないとなっておもいながらただそこを歩いてるのがおもしろくて歩いた。そんなこと思い出した12月、大晦日だ。                         
あと今年出会った地元の秘境、誰もいない白い砂浜の海だ。ひっそりといまも月を浮かべて静かに波の音を山にひびかせているんだろうな。東京にいてなんども思い出しては心落ち着かせてくれた海だ。来年もその先もずっときれいでいてほしい海。
 子供の頃、よくじいちゃんやばあちゃんやらから教えてもらった近所の海や川の昔。僕がものごころついた時には工場の汚水でヘドロ川だったその川も昔は泳げて魚がたくさんとれてきれいだったって教えてくれた。工場も人の生活潤わしたり、楽にしたりするんだろうけど川をヘドロにしてまでやることでもないんだろうとおもう。出会った頃からヘドロだったから、それはそれで石を投げてヘドロとばして遊んだりはしたけど、できたらきれいなほうがいい。 そんな地元だから手つかずのそのまんまのきれいな海があってくれたのが嬉しい。                   
 3000年、4000年と川やら海がきれいになっていけばいい。 
          
 来年用の新しい手帳を買った。この冬を歩くブーツも買った。手帳には『人生レール』って歌の歌詞を一番最後のペイジに歌うみたいに書いた。なんてことない歌だけど最近頭の中でよくながれてたし、スケジュールだけで埋まってくのはおもしろくないから2006年の手帳に書いた。
 もう5年くらい続いてるこの連載、はじめてくれたB-PASSの編集長の田中さん、卒業するっつうことで、田中さんとこれを読んでくれてるみんなに、2005年の大晦日よりこの歌をおくります。歌うみたいに読んで下さいな。2006年もよろしくね。 

 『人生レール』

   人生レールの上をシュッポポッポッポー 
     走っていこうかのらりくらりと
   人畜無害にいくだけじゃ寂しい
    たまには人をきずつけて 
       たまには人にきずつけられて
    
   瑠璃色の空にとけて走りたい
    のらりくらりの道草もいいね
   だけどもっと目を見開いて
    表通りにあきたなら
       お酒の匂いの裏通りもいいね      
 
    切符は切られた そろそろいこうか   
   悲しみを燃料に変えて 
   苦しみを燃料に変えて
       
   
   でっぷり太ったサラリーマン
    息くるしそうに眠ってる 
   いつかはどっかで待ち合わせよう
    一緒にうたを歌えたらいいね
   すしずめ電車を追いこして
   1973年生まれのこの列車は
     走る意味もわからないまま 
      終着駅がどこなのかもわからないまま  
    暗闇手探り走ればいい
     妙にリコウにならないように
    
   切符は切られた そろそろいこうか
    悲しみを燃料に変えて
   苦しみを燃料に変えて
    
    夢という終着駅へ
      永遠という終着駅へ







05.11.28更新



 あっというまに11月だ。
 いかがおすごしですか。
 夕焼けに立ち止まることの多い季節だ。
 いい季節すごしてますか。
 秋をちょいとすぎて、思い出すのは都会のすきとおる遥かな夕焼け、落ちる枯れ葉、飛んでく鳥、光るビルディングです。朝焼けもいい。 なんだろか朝焼けや夕焼けのあのしずけさは。その中にいると落ち着いてくる。素敵だ。照る照る太陽の昼でもなく、ネオンや星をつれてくる夜でもない、どこかへつれていってくれそうな遠い遥か。いいようも無く答えもなく、ただただ見つめるだけの時間。許されてくような、人や街や出来事をもうちっと好きになれそうな感じです。そんな気持ちに触れられるおかげで出来る我慢があったり、無理だとおもってたことがほんの少し前のほうにいけたりするのかもしれんな〜とおもう、たった今だ。 
 
 なんでもない日、街を歩いてるとふと呼ばれたのは建物と建物の間の隙間。ボロっちい家につるの葉が伸びて西陽が当たる。なんでもないそんな隙間。なんでか少しわくわくする。探検しにいく年齢でもないし、不審人物だともおもわれたくない。とりあえず携帯で写真を撮ってまた別の隙間を探して歩く。
 子供の時はそんな場所があると入っていって確かめたくなる。なんがあるわけでもないのにそこを歩いてみたくなる。友達同士だとなおさら燃えて自分らが探検隊のようにおもえたりして、蛇の抜け殻見つけて、おおっ!ってなったり、ここはどこどこにつながってるんじゃないかと推測したりして興奮したりしてた。 ジャッキー・チェンを真似して壁と壁に手と足をついて登ったり落書きしたり虫を探したり、わくわくがいっぱいあった。ここは入れないなって路地もあった。薄気味悪くて嫌な感じがする所。ちょっとやめとこうと後回しにして、でもやっぱり気になって覚悟を決めて1人で足を踏み入れてみる。黄色や黒色したでかいクモが巣を張って通せんぼをしていて、なんとも言えない気持ち悪さで怖くて降参したくなる。何度も降参をしてきてみじめな気分は知っている。そのたんびに宿題が溜まっていくような気分。なかったことにしようとしても、心の中で薄気味悪い場所はどんどん薄気味悪くなっていく。よっしゃと腹ばいになってクモの巣をくぐり抜ける。あの黄色黒色のクモが張った巣は境界線だった。薄気味悪い場所は薄気味悪い場所だけど、それまでみたいに脅かされなくなったし、黄色黒色のクモも仲良くはなれなくても悪い奴じゃないなくらいはおもえた。そんだけでちっとだけ勇者な気持ちにもなれた。誰に言うわけでもない自分の中の勇者な気分。クモの巣を越えられるか越えられないか。いつまでたってもそんなことの繰り返しや。   
 なんでもない日。壁と壁の隙間に入らなくなった、クモの巣も昔よりも怖くなくなった。だけど今の僕には僕のクモの巣があるんだってこと、ちっとしたことで気持ちは変わるってこと、勇者の気持ち、それの気持ちよさ、おもしろさ。だよねって僕を呼んだ都会の壁の隙間だ。



だんごむしがいそうだ あの板をひっくりかえしたい
遊ぼうって隙間妖怪が呼んでる
隙ー間から〜見上げてーみたーんでーすー
冬が来るね




2005.10.31更新



 ロッテがものすんげぇ〜勢いで日本一を決めた2005年のプロ野球日本シリーズ。僕はどこのファンてのはないんだけど、野球は好きで、どこが今強いとかぐらいは知っておきたいほうだ。で、僕の記憶の中でロッテというのは今までずっとず〜っと弱いチームで話題性もあんまりなく、印象的にはあかぬけなくて多分いっつまでもこんな感じなんだろうな、くらいのもんだ った。 
 このチームで唯一興味があったのは、ピッチャーのジョニー黒木。元?エースで気合い丸出しの投げ方だ。しかも同じ延岡出身、同じ年。会ったことはないけど、この人のサインボール もってるんだぜ。イェイッ。
 で、野球に興味のない人にはまったくもってどうでもいいことだろうけど、今年のロッテは映画になりそうなくらいの変身ぶりだ。僕はニュースのダイジェストでチラっと観たくらいだ けど、あの優勝の仕方は日本プロ野球の歴史に刻まれるような出来事じゃないやろか。何より選手達が楽しそうで、ハッピーオーラがでてる。選手達の“お客さんも含めてチームなんだ” っていう意識と、野球を楽しんでる感じ。あったり前なことなんだろうけど、気持ちが見えるその変身ぶり、快進撃、お客さんを含めたハッピーオーラ。見ていて気持ちがよかった。バレ ンタイン監督は陽気で明るくて、相手チームも含めて周囲を大切に想うインタビュー。なんだかとても素敵です。そんなチームの優勝は結果だけじゃなく、野球界にだけじゃなく、素敵な メッセージを僕に届けてくれました。いゃあ、いかったいかった。ロッテ、優勝おめでとう! ジョニー黒木、おめでとう!!

そんな2005年の秋、いかがおすごしですか。 
 このあいだ久々にバスに乗った。僕は一番前に立って吊り革を握った。バスはゆっくり発車した。ちょっとした田舎町をするりと走ってく。運転手さんは曲がり角にさしかかる手前で優 しく“左に曲がりまぁす、ご注意くださぁい”とかいちいち忠告してくれるんだけど、その言葉の中にはすごくあったかいもんがあった。バックミラーで運転手さんの顔をみると、後方確 認やら左右確認やらしっかりとした目つきでおこなっていて、バスを守る、僕ら乗客を守るヒ−ローにみえた。クリント・イーストウッドにも似ていて気品さえ感じられ、自然でカッコい かった。いるんだなぁこういう人。僕は何だか焦っていたのが、そんな運転手さんのバスに揺られてると、気持ちが落ち着いてくるのがわかった。
 人の多い街の駅に着くと、運転手さんにお礼を告げてバスを降りた。いつもは苦手で、気持ちを閉ざしてた街の音がやわらかく聞こえて、アスファルトもしっくりと足の裏にいろんな音 を伝えてきた。
                
 順番があるんだね。あったかい。
 いつもここからって、胸のあたりが嬉しくなった。
 バレンタイン監督もバスのイーストウッド運転手さんも、自分の仕事を通して、勝手に何かに焦ってた僕にかっこいいメッセージを届けてくれた。いるんだなぁこういう人が。出会えて よかった。 いつも気持ちから一歩一歩。         
                 
 ありがとう こういう男になりたいもんです。
2005年 10月29日 秋。 中尾諭介



働く男。ドラム吉田くん。






2005.08.26更新



 今回は13日に行なわれた我が母校、延岡西校主催の同窓会に漫才師としてよばれた。
 漫才をやるのは13年ぶり。高校1年の弁当の時間に相方の本田誠人(今テレビドラマの“電車男”に、赤いジャージ着てネットの住民の1人として出てるからみてみてね)と、なんかつまらんねってことではじめた漫才。それからの3年間はみっちり漫才師だ。誠人は根っからのお笑い好きで、僕は漫才のことを教えてもらった。稽古の途中に僕の集中力が切れてくるとポカリスエットやカップラーメンをおごってくれたりもした。今思えばあんな芸に厳しい高校生はめずらしいんじゃないやろか。その成果あって高校三年の時にはダウンタウンの全九州お笑い選手権で優勝までさせてもらった。あれから13年。僕は歌、誠人は演劇とそれぞれの道を進んで、今また一夜限りの漫才師。    
 東京で3回ほど練習をしたがやっぱり昔のようにスムーズにいかず、“錆び付いてるね〜”なんて言ってげらげら笑った。回を重ねるごとにカンをとりもどしてきて、かけあいの中でキレイな瞬間があった。歌でもお笑いでも演劇でも種類が違っても、きっとどんな仕事にでもありえることだと思うけど、そんな瞬間を共有できた時が本当に面白いことです。       
 
 で本番はと言えば、体育館中大爆笑とまではいかなかったものの盛り上がって、懐かしい顔やら場所の中で13年ぶりの漫才は新鮮な経験だった。いつかまたリベンジや。say-you 
  
 翌日は昼から川辺でキャンプ。仲間内だけで十何人が、それぞれに奥さんやら旦那やら子供やら連れて来て賑やかだ。高校時代のマドンナの幸せそうな家族をみながら男達でなぜかショックを受けてたり、子供らと川で遊んだり、肉食ったり。夕方になって、そこから山を何個か越えた場所で花火大会。どうせ帰ってきてるんなら花火の前にちょっと歌いにきね〜と誘われてたので、友達から軽トラックを借り、ギターを積んで煙り吐くオンボロ軽トラで会場へ。山に囲まれて、会場に来ていた人と山に向かって歌い終わるとシュルシュルと花火が打上がり、ドーン! 山がこだまする。帰りは誠人と二人、軽トラで山の中帰る。結婚してないの、うちらだけやね〜なんてしみじみ話してると、あれっと異変に気付いた。出ているはずの煙りが出てなくて、なかったはずの灰皿、クーラー、スムーズな軽トラの走り。間違えた! 軽トラ盗難。知らない人の軽トラや!っとUタ−ン。さすが田舎でカギつけっぱなしで、とられてても誰も気付いてなかった。すんなり乗り換えてキャンプ場へ。流れ星飛ぶ夜空の下で残った男達だけで酒をのみ、夜を明かす。夜がすこ〜しずつ明るくなってくると、1人がパンツも脱いで泳ぎはじめ、つられてみんなで裸族。朝もやの冷たい川に裸族がいっぱい。すっかり明るくなってガキんちょ達がおかあさん達に連れられやってくると、慌ててパンツをはきにあがったが、タイミングを逃した誠人だけが、川の中最後まで裸族だった。       
 みんな結婚して子供もいて、そんでいてぜんぜん変わってなくて頼もしかった。
 泳ぎながら口にふくんだ水をビューととばして、ガキんちょ達をおっかける。“うわ〜噴水マンがきたーっ!”ガキんちょ達の声がきこえてくるわ。 
 
 翌日は弟に教えてもらった海。延岡は旭化成の工場があるせいか、それ程きれいな海の印象がなかったが、その海はすんごくきれいやった。ディカプリオの出てる映画“ビーチ”を思い出さすような秘境の海や。山を一つ越えて細道をいくと、ひっそり白い浜の海がそこにあった。あまり知られてないから誰もいない。小1と小2の姪と、いとこと4人。姪達は裸んぼうで泳ぎ、波にまかれて遊び、僕ももぐって目をあけると薄いグリーンの透明な海の中にず〜っといたくなる、顔を上げ振り向けば山に抱かれてるようで嬉しくなる。 ばあちゃんがもたしてくれたスイカを割って、また手で割って、海につかって塩水付けて食べた。うまい! 海の中でも食べっこした。食べこぼした姪のスイカをめがけてスーっと黄色がかったきれいな魚が寄って来て、スイカを食べて逃げてく、それみた姪はワ−っとなって“もっともっと食べね〜”って叫んでスイカを投げるとまた寄って来て食べていく。“大きくなんねよ〜”って叫んで、それを繰り返してた。姪が普通に魚と通じてたのが面白かった。
 この海をずーっと残していきたいとおもった。 

 久々長く帰れたお盆だ。 
 こうやって書いてくと、川、海、山、星、子供達、せみやら川に浮かんでみた木漏れ日やらが、またキラキラ、ぎらぎらしてくる。                           
 宮崎の太陽が焼いてくれた今年の夏、すんごく濃くて、いっぱいいい匂いのした夏だった。               
 あと少し東京の夏、蝉の声、夕立ち来そうな午後にて   
  
    
バイバイ

(2005.8.23)




宮崎空港と延岡をつなぐ電車。こっからまた海沿い走って、緑抜けて1時間半ほど走って、赤と白の煙突の小さな街へ


 



2005.07.27更新



 七月、湿気、モアン、アチー。うちの扇風機は風とマイナスイオンがでてる。マイナスイオンがでてるんだぜ、すごいやろ。説明書は捨てたのでどこからでてるのか知らんけど 、一応ボタンがついててマイナスイオンのランプがつく。
 なんも変わらんのに、あると押ときたくなるもんです。いかがおすごしですかマイナスイオン。

 ファジー、癒し、スローライフ、がんばりすぎたのか世の中。あんまり知らないけど、高度成長期やら24時間働けますか?なんて時代に比べると、なんだかリラックス方面がめだちます。あんまりそうそううたわれると、背をむけてひねくれてみたくなるもんやけどね。 僕も最近はなんだかそんな音楽を聞くことが多い。 キャラバンつう人とかね。声と音とリズムがスーっとはいってくる。 いい感じや。
 いつか感じた 月と静かな波の音浜辺に立って なんだか風やら魚やら全部が一緒に動いてて その中で普通に全部 許された僕がいた。おもろくて嬉しくて いっぱい何かがたまって溢れそうになった。

 代々木公園で行なわれていた『アースデイ』にいってきた。地球のイベント。いろんな店がでてたり、太鼓たたいてる人がいたり。ゆったりとしたイベント。そこでインド人がお香を売っていて、いい匂いだったので買った。なんでもない日のプレゼント。ふと浮かんだ地元の友達の分も買って、いい気分のおすそわけ。そんな時に浮かんでくる顔がいてくれる、そんなことが嬉しくなったりするいい気分だ。
 んが、また別の店で小物見てると裸足で小汚い店員のおにいちゃん。やたらと馴れ馴れしく、なんだか自然に帰ろうみたいなのはいいけんど、おもろいとこ見つけられなくて、汚いだけやんって思ってしまう人もいた。いろんな人がおりました。

 ふと思い出すのは、自由の国って言われてるアメリカで見たおっさん。昼間から歩道で、大の字でエロ本散らかして寝てたおっさん達の感じ。タバコくれくれと、スリラー的に集まってきた、浮浪してる人達の目つき。「ダメだ」と言うとあっさりあきらめて、また浮浪。なんだか寒気だけを残していった人達。なんのキャッチボールもしてないのに、閉じたまま「くれ」って言われても寒さだけが残る。ほっとくと十分僕にもその気質があるけんどね。そんときはタバコちょうだいね。
 ってまた思い出すのは、10年前くらいにしたヒッチハイクでの旅先、河口湖で出会った宿無しのおいちゃん。湖のほとりで寝ようとしてたら声かけてきたおいちゃん。チップスターの空き缶をゴミ箱からひろってきて、酒をついでくれた。お返しにタバコをさしだすと、“いらない”って言って、自分のポケットから銘柄ばらばらのシケモクを出して、選んで吸ってたおいちゃん。
 自分のプライドというか恥じらいと言うか、そういうものを持っている人って、やっぱかっこいい。スターだ。どこにいても、行っても何をしてても、自由もスローライフもスイ−ツも、旅立ちも、1対1の自分を見つめながら、そんなものを持っていけたらいいなと思うスターだ。

(2005.7.17)




「うそ〜ん なんもかわらんやろ〜」


 



2005.06.27更新



 梅雨を通りこして、もう夏来てるねこりゃ。毎年活躍の扇風機登場だ。まだ夜風が涼しいからまわってないけど、いつでも来なさい夏将軍だ。今年もガツンとした夏を一発期待してまっせ。な6月、いかがおすごしか?
 僕はこの6月、あっ!て言ってたら32才になりました。たくさんたくさんの人からお祝いの言葉をもらいました。
 ありがとね。
 祝いの言葉もらうと、おぅ!と非常に実感する。「幸せに」なんて言われると、かなりストレートに“幸せになったるぞ”とおもえる。もうなるべく、そんなことだけで心膨らませて割れないバルーン、どこまでもいけるバルーンになったろうとおもいます。そんなわけで、これからも僕の体のいたるとこから幸せの金色の粉みたいなのがパラパラと溢れでてしまうとおもうので、楽しみにしていてください。ライヴだと通常の5倍から10倍はでてるそうなので、土をもってかえる甲子園球児のように、空っぽの袋もってきたほうがいいかもです。粉だしていこー32!

 幸せといえば、今月の頭に地元宮崎で幼なじみの結婚式があった。ハッピー・ウェディング! ジューン・ブライドだ。
 地元にいる仲間では最後の砦だった。しかも僕達は小学校6年間毎朝6時にマラソンをしたり、「あんたが巨人の4番なら、僕は西武のエースや」と野球少年時代のライバルだったり、初めてのチューの相手だったり(ホモじゃなくてよ、遊びでよ、駄菓子の味がした)、悪さして一緒に先輩にぶん殴られたり、語り尽くせぬ青春の日々のたまてばこだ。腹がよじれるくらい笑える時は、たいていこん人がいた。だから1ヵ月前に報告があった時はなんだか、“こん時がきたか”的な気分になってなぜか寂しくもあった。しかしそんな気分も束の間、友人代表の挨拶を頼まれたのをおもいだし、緊張し、意気込み、めでたい気分になったものの、“おう! まかしちょけ!”とひきうけたものの、友人代表ってどんな感じか? 結構かっちりしなくちゃいけないのか? 結構誰も聞いて無いやつか? とか考えてしまいびびってしまった。友人代表のなりたちを人に聞くがピンとこず、やっぱりあれこれ考えず想いだけでいくことにした。
 結婚式前日宮崎につき、一緒に帰った、東京で演劇をやってるペテカンの誠人と弟と宮崎市内を歩く。「結婚かぁ」なんて言いながら友人代表の話になって、誠人がよく挨拶で使われているネタを教えてくれた。『結婚生活には三つの大切な袋があります。1つは堪忍袋 2つ目は給料袋 そして一番大事な金玉袋』……2つめまで前フリできちんと説明をして、3つ目で落とす。いやーそんなこと僕が言ってもなーというと、「じゃあ金玉袋を最初に言っちゃえば?」と、かなり無責任な提案。しかしこれがみょうに笑えて、“金玉袋”を連呼してゲラゲラ笑い合いながら閑散とした商店街を歩いた。
 結婚式当日。式にも出席した。出席者の間を歩いて神父さんのとこへ新郎新婦。新郎、もともと器量のでかい男だがより大きくみえた。“本当に結婚すんのか”と、今さらながらに実感する。こんな時目が合ってしまうと笑ってしまいそうになるので、目を合わさないようにと気をつけてたら、合ってしまい笑いそうになる。目をそらして横をみると、友人の“ハナクソ”が立ったまま寝ていたので、ふきだしそうになる。こんな感じがもう延岡や。
 
 披露宴がはじまり、乾杯の音頭も終わりみんな賑やかに酒をつぎまわり、祝福する。僕はといえば、やはりそろそろやってくるだろう友人挨拶にドキドキしていた。会場もにぎやかしくなった頃に、それはきた。司会の人に紹介されマイクの前に立つと、意外にみんな注目してくれて、新郎との思いでなんかを話し出した。会場の雰囲気もよく、調子にのって話してたらふと前日の金玉がよぎり、つぎには口からでていた。「えー人生には大きな金玉袋があります」……今思えば、これの何がおもしろいのか、いや、おもしろいんだけど、前フリもなく唐突すぎだ。もちろん会場はシーンとなった。誠人も苦笑いだった。話をもどし、会場の雰囲気も戻り、最後は贈りたかった歌を歌った。
 披露宴はその後も盛り上がり、新婦は凛として綺麗で、涙もあり、いい結婚式だった。新郎のおじちゃんやおばちゃん、近所のおいちゃんおばちゃん達が僕達に教えてくれたこと、見せてくれた世界を、いつかやってくるだろう二人の子供にちゃんとみせられたらいいなと、恥ずかしくないようにしとかなきゃ、とおもった。金色の粉だしてかっちょいいおいちゃんになったります。

(2005.6.22)




「結婚式二次会 、三次会、四次会後寝ずに朝四時より船にのり沖磯にて釣り。ハードスケジュールもなんの、さすが名人自己最高のメジナをあげる」


 



2005.05.27更新



 夏到〜来 夏到〜来。ソウル・フラワー・ユニオンの「夏到来」という曲が、ちと早いけど似合う季節だ。イントロ、奥野さんの“デレデッテレテー”というような、なんだか鍵盤の音で気持ちが盛り上がる。くりかえし聴く、“おおおぅいぇいっ!”。中川さんのロマン歌声に熱くなる。かっこいいぜっ。そんでなんせ気温が上昇してきよるじゃないですか。もう夏足音梅雨、水まきしながらきよります。いかがおすごしですか?

 しかし、かっこいいもんは僕に力をくれる。なんなんだろうか。僕は音楽を通じて感じることが多いけど、“へー、はー、ほー、いーねー”なんていうのは昔より増えた気がするけど、やっぱこう“イエスッ!イエスッ!イエスッ!”というか、無敵ソングになれるものは非常にありがたい。散らかしっぱなしの小さな迷いや不安なんて、簡単にやっつけ片づけてしまうような感じだ。バカでよかったと思う。僕も『こりん星』の近くに住んでたのかもしれない。違う。もっとズバーン!としている。広がる、未知との遭遇だ。渡り鳥が砂浜に降り立ち水平線を眺め、遥かを感じてる。前の方から風をうけてる。足下では餌になるカニが横切っていく。問題は空腹じゃなく、鳥はかっこいい風の歌を聴いている。それでどんどん満たされていく。“おっっっっっぉイエスっ!”と海に吠えてステップしながら、3歩でカニをくちばしでついばみ、腰をくねくねさせながらカニを食い、ピーーー!っと叫び羽を広げ、しっかりと足裏で砂をにぎり、そして思い切り蹴りあげて、また飛んでいく。鳥はときどき聞いた事のない歌を思いつく、それを口ずさみながら飛ぶ。風がその歌を運んでいく。また違う砂浜で、カニ達がいつものように微生物を大きなはさみで口に運んでいると、風が運んだ鳥の歌を一匹のカニが“おおっ、この歌なんかかっこいいぜ”と感じまくり、はさみを空に向け走りだす。それをみていた他のカ二達も、“おおっ、なんかっこいい走り方だ”と走り出す、イエスッ! それがカニ祭りのはじまりだ。夜遅くまで祭りを楽しんだカニ達は、それぞれの砂浜の穴の中に帰って“なんかわからんけどかっこよかったぜ”と眠りにつく。砂の穴に響く遠い波の音。カニは夢の中で、波のリズムでハミングする。ハミングは海の魚達の子守唄になる。

 “ああ、かっこいい”の旅は限りなく続いて、僕の頭の中ではシャンソン歌手が歌っているとこまでいったが、あまりに長くなったので省略させていただきます。で、“かっこいいぜ”や、もう夢中になれるもんてのは、唯一無比、宇宙でただ一つの存在を感じられる。なにかやらかせる、やらかしたろうと思わせてくれる。バランスとってるだけ、間に合わしてるだけ、バカにされない程度にやりすごしてるだけ、な、自分に気付かしてくれたりもする。そんなものをとっぱらい、もう難しいことことは放棄してイエス!な気分だけをまき散らしてやるぜと、この夜の大宇宙に中指立ててるイメージの今だ。ライヴでっ!

(2005.5.20)




「見えるでしょうか 新しい葉っぱがめぶいてます。夏到来」
(2005.5.23)





2005.04.27更新



 今回、直接コンピューターに打ちこんでみる。かなり時間が要される作業だ。プロ野球もかなりブロウドバンドで、モデムな時代になってきたからね。しかし、清原登場のテ−マ曲「とんぼ」場内合唱はやっぱり燃える。ウォーウォーウォーってことで今、「とんぼ」を聴いている。雨の日31才。コンピーターといえば高校の頃、いっちょまえにコンピーターの授業があった。その教室はとても陽当たりがよくてポカポカしてた。頭の中もポヤンポヤンしてきて、下半身がもぞもぞしてたのを思い出す。ついでに隣りのヤンキーな友達と体触り合いが始まり、ホモセクシャルぎりぎりで“ウワー俺やベー!”とかいってゲラゲラ笑ってすごしてたのも思い出す。あの頃コンピータ−なんて僕の人生にいらんやろと思って切り捨てていたが、もちっと真面目にやっときゃよかった。花粉もおかげさまで楽になってよかったよかった。桜散ります今日この頃、いかがおすごしですか。

 最近ロバート・ハリスって人の『人生の100のリスト』って本を読んだ。このおじさんが若い頃、やりたいことの100項目をあげたものだ。それについてクリアしたことや、そのときのドラマが書き添えられている。かなりこと細かな欲望やら、ミーハーなこと、野心やらが書かれてて人の人生ののぞき見。すらすら読めた。10代の頃の感覚だ。なりたいな、やりたいなと思うことは、そうなるだろうなと予言に近かったし。すぐにできることはすぐに動いてた。10代の頃の感じだ。その頃の感じと今がなんか変わったのかと言えば、何にも変わっちゃいないのに、この本を読んで忘れてた風みたいなもんが吹いた。人生が変わるとか大したものではないけど、もっと欲張りに夢見てもいいんだし、やれないことはないんだと思い出させてくれた。僕はそんな瞬間が好きだ。野球チームを作った時も、メジャーリ−グ進出しようぜってとりあえず言ってみる。みんな“?”マークになる。でも、やれんことはないやろって言うと0%が0,0001%くらい広がる、それを感じ合う。感じる。ただの妄想に終わるかハッタリに終わるか、その後次第だけど、思いついたらそのゲートを開いとくだけで風通しがよくなる。バカだバカだと言われがちなことだけど、今あるものだけで無理だと決めつけたり、誰かの夢の上でぶらさがってるだけよりバカじゃないと思う。
 そんなことからはじまる奇跡が何度もあったし、今ある全部も、もしかすると誰かの思いつきが生んだ奇跡かもしれんと思うと少しおもろくなる。このコンピーターもかなりな奇跡だ。んで僕も実際にノートに100のリストを書いてみることにした。そしたら7個しか書けなくてびっくりしたが、思いついたら書いていこうと思う。例えば一つ紹介すると、これは予言だけども、僕はハワイでサーファーにもなるね、いつか。サ−フィン映画を観たばっかりってのもあるけど、これはかなり現実的だ。でノートに書いた時に、思ってるだけのときよりグンと近くなった。たよりない自分の字で“ハワイでサーファー”……なんだか笑ってしまったけど、気分的にもうゴムのウェット・スーツに片足入れた気分だ。んでまた、うまくいかないことも、いつか夢見たことだと思う時がある。そんな風に納得しながら、それだけじゃつまらないから次の夢を探したりする。いつか僕もじいさんになった時、100のリストを照らし合わせて“おもしれーな俺の人生”って言いながら“あれっ、まだメジャー・リ−ガーやってないわ”なんつって、庭で素振り始めるじいさんになりたいもんだ。

P.S. 映画は『ステップ・イントゥ・リキッド』っていうのを観ました。いろんなサーファーの紹介的なものですが、いろんな海が見れて気持ちよかったです。

(2005.03.20)






2005.03.25更新



 オスの杉が花粉まき散らかし、メスの雌しべにとどけりゃいいものを、もうそこらじゅうにまき散らすもんだから、僕の粘膜も受粉しちゃって、こんなとこにくっつけても何にも産まれりゃせんのに。雨上がりの車のフロントガラスやなんか見るに、黄色くなってて行儀が悪い。そういう事はこっそりとおしとやかに、かわいく、ひっそり相手と2本でやってもらいたいもんだと目をこすり、こすりすぎて目が腫れぼったく鼻は垂れるが、認めちゃならんと音楽聴いて気分を高め、気持ちで乗り切ろうと戦っている今日この頃。いかがお過ごしでしょうか? 花粉症なんかになったりしてませんか?
 つうか、全体的によくある例えで、宇宙船地球号みたいなグローバリズムでグローバルに感じるに、こう全体的に、どこいってんの〜的な不安は、地震やら何やら、人間が犯す事の何やら。おい、不安材料あげればきりがないけど、どこ向かってンのか。何もかも肝心なのは自分なんだって事に気付く。まず、変わって行きたいのは自分からになる。
 自分の世界、宇宙、そこから徐々に広がってくもの。
 棚に上げて、目を伏せて、ぶらさがって、理想論で、しらじらしく笑う人もいる。ダメなとこ1つくらい笑わせてくれなきゃ、聞こえて来ない声がある。
 音楽はいい。流すだけで気分が変わる。音が鳴って、その人を感じると、どこかへ行ける。花粉症すら忘れてしまうから不思議なもんです。
 音楽、とても気分屋だから、ずっとそうやって自分でコントロールして生きていこうと思います。

 最近はアコースティック・ギター1本、1人でのライヴに誘われる事も多く、この前も当連載で前に紹介した元ウエンディーヒル、今アマドリと名を変え今度デビューすることになった、そのアマドリさんに誘われ下北沢で歌った。ステレオから流した彼女の声に、いつか一緒にこん人と歌いて〜なと思っていた。何だかそのウエンディーヒルのCDからもらったもんがあったから、一緒に歌えたらなあと思っていた。チャンスと思いリハの時に、ウエンディーヒルの頃の歌を一緒に歌おうと誘い、実現できた。僕は気持ちがよかった。もらったものを返すように、2人で空を飛ぶように一瞬なるから、歌っててよかったと思う。“私はハエの子だわ”と歌っていた頃に比べると、アカ抜けていて、鳥になったんだなって感じた。
 脈略ないけど鳥といえばこの私、道を歩いていたら後ろからいきなり鳩に襲われた。バタバタと頭の上で威嚇されて、そのままくるっと後ろの電柱にちょこんと立って僕を見ていた。おぞましいものがある。鳥肌が立った。グローバル的に何かやっぱ狂っている。平和の象徴とか何とか言われているんじゃないのか。
 いろんな感情がある。いつでも心、水平に暮らしたいと思うけど、なかなかだ。感謝やなあという想いに溢れたり、人をやっかんだり。世の中で起こり得る事ほとんどの事と、自分のどっかが繋がっていたりする。なるべくなら、ちょこっとでも素敵な気分、解放する素晴らしい気分もらって返して、キャッチボールでどんどん宇宙に増やしていけたらいいなあ。花粉はくしゃみぐらいしか返せんか。面倒な奴だ。
 ってなわけで最近はレオナって女の人の声や、ホールって外人のバンド人にイエイな気分もらってます。花粉症に効きます。ぜひおすそわけ。


(2005.03.22)


「だれだこんなとこにチラシをはったのは」
「また今月も締め切りぎりぎりにかいてるにゃ
もっとはやくからかいとけばいいのににゃ〜」(中尾ウマ)





2005.02.25更新



 春がきよる。
 満月か 建物と建物の間 道まっすぐ 僕をまちぶせ 都会の明るい夜にも負けず お月さん 光ってる
 満月か あったかくなってきた 明日雨か。
 一雨ごとにあったかくなるって石原良純がいいよったな。あの人の言うことで、気がつくと顔がにやけてたり笑ってしまったりすると、なんだか自分の油断具合というか、気がぬけてる具合がわかる。なぜかしっかりしなきゃと思う。ほのぼのした感じがするんだろな。要注意人物だ石原良純。
 この前、新宿ロフトで毎年やってる『メッセージシャトル』っていうイベントにでた。今年のそのイベントの主なテーマ/メッセージがエコ。ゴミの問題やら、地球温暖化、森林伐採問題、リサイクル、などなどのエコ。具体的に、東京にあるたくさんのライヴハウスで飲み物を飲む紙コップを、何とかっていうリサイクルで作ったプラスチックのコップにかえようじゃあないかという運動、というか呼びかけをしてる人の話もあった。そうなれば何?パーセントの木が切られずにすむらしい(何%か忘れた、結構なパーセントだ……っていうかこういうとき数字言われると、なんか体にはいってこない)。んで、なんかいいなぁと思った。こういうことがあったりまえにひろまっていったらいいなと思った。しかしこのイベントで印象深いのが、アフリカンなダンスを踊る女の人達。リハーサルをみさせてもらったんだけど素敵でした。もう、太鼓にあわせて体中で踊る。その人達の、たまらず溢れだしてくる解放の、楽しさの、情熱の、そして祈りの様にも見える、命の……なんかこう、ほとばしるもんが素敵でした。伝わる。彼女たちは言葉じゃなくて踊りで発する。その人、人がいろんなこと感じて育ててきた種が花咲く瞬間、それをみせてくれる。私はこんなことしまして、こんなことやってますやらなんやら説明がいらん。踊りやら音楽、絵やら折り紙、何でもいいから作ったり、解放しちゃったりして、そんだけで気持ち交換しあって行けたら、時間はかかるだろうけどおもしろいなとおもった。
 『良いことは、カタツムリのスピードで進む』どっかで読んだガンジーの言葉を思いだした夜だった。
P.S.1 今年も送られてきた宮崎の親戚の作ったきんかん、ポケットに入れて甲州街道歩きながら食べて、木の生えた下の土のとこにペぺぺぺと植えときました。何年後かにみかけたらたべてみてくださいな。宮崎のきんかんお薦めです。
P.S.2. カナダでマフィアのボスになるのが夢だという青年と話しました。ボスになったあかつきには、孤児達がちゃんとした仕事につけるよう面倒みてやるんだとか、一般市民を脅かす悪い奴は俺がやっつけるんだとか熱く語ってくれ、たのもしく思いました。
 どんな形であれおもろしろい花咲かしてくれそうです。いろんな種類の種があるもんですね。


(2005.02.23)


[東京の雪と宮崎のきんかん]ニガツ

 






2005.02.25更新



 明けましておめでとう2005! めでたいっ! 明けたぜイエイ! だれもかれもがめでたく、中には寂しく過ごす人もおるやろうけど、ともあれ振り向いたり願ったり、いつもと違うイベントだ。正月。今年からもよろしくねっ!
 大晦日ライヴを終えて、軽く打ち上がり、十二時までには家に帰ろうとタクシーに乗ったが間に合わず、運転手さんと“おめでとうございます”。雪がつもってたからまるめて自分家の窓に2、3個ぶつけて家に入って寝た。これは正月日記だ。
 元旦には弟と実家に帰った。久々にみんな集まって過ごす正月。延岡駅についたのは夜中だったので、弟と一杯ひっかけていくかっつうことで、駅前の小さな飲み屋に入る。ヨレヨレのじいさんが、四、五人の客と飲んでいて、入ると「どっから帰ってきたんだ、おお東京か、おかえり〜っ!」と狭い厨房に入り、天井からかなり間に合わせで吊るしたとみえる和太鼓をたたき鳴らし、おめでとうの儀をはじめた。弟と苦笑いで一杯だけ飲んで帰った。
 翌日はばあちゃん家に親戚が大勢集まり、飲み方に始まり、それぞれの仕事の話やら、最近の状況やら、バカ話やら、説教やら、腕相撲大会。この腕相撲大会がくせもので、そこに集まった親戚連中みんな体格がいい。マイク・タイソン似の高校野球児兄弟やら、日々力仕事をしているものやら。明らかに負ける。そんな剛腕者たちの試合は見ごたえがあり、白熱する。しかもこの親戚従兄弟男子の中で一番の年上である僕は負けるわけにはいかない。なるべく参加しなくていいようなポジションに身をおいていると、女衆の中から「ゆう兄ちゃんもやってみねよぉ」と余計な一言があがり、“よっしゃ、やってやるぜ”と戦闘体制に入り、その中で一番の剛腕で一番の年下現役高校野球児と対戦となった。僕はその従兄弟の人さし指と中指をがっしと五本の指で握りしめ、レディー・ゴウ! 接戦の末なんとか勝つことができた。「よっしゃー!」と喜ぶと、あまり盛り上がっていないご様子の周りの状況、“ずりぃー”的な微妙な空気。僕は“今年はこんくらいにしといてやるわ。また来年な”と、元いたポジションに戻り、ちびちび飲みながら心の中で来年までには力持ちになってやると今年の豊富をのべて、いつのまにか眠った。
 翌日3日の日は早朝4時より釣り。左官屋さんの末広さんに、弟と連れて行ってもらった。真っ暗な山道を車ぶっ飛ばし港まで行き、そこから船に乗る。静かな港に船のエンジン音が響き、海面は湯気を出し、10人そこらでいっぱいの小さな船はその中をすべってく。磯場で降ろしてもらい夜明けとともに釣りはじめる。僕にとっての“初日の出”に“初釣り”だ。「ここは素人でもデカイの釣れるぞ」と末広さんも言っていたし、“さぁ〜て釣ったるか!”と竿をだすと、横で弟がさっそく「釣れたー! タモ(綱)たのむわ!」と好調なすべりだし。慌てて自分の竿を置き網を出してやる。その日の本命、メジナの良型だ。やるじゃねぇか、と再び自分の竿を出す。と弟にまたヒット。タモ網を出してやる。そんなことが何度か続き、“なんであいつにばっかり魚がくるんだ”と、プライドも無く弟の方へウキを近づけていくと、ようやくウキに当たりがあった。「きたっー!」と声をあげ、弟がタモ網の準備をしようとする間もなく、釣れた魚は海面を飛び出し僕の手の中に。本当に小さな小さな親指くらいのフグだった。しかも釣れたのではなく、尾ヒレに針がひっかかっていた。こんなに広い大海原でこんなに小さな針にこんなに小さなフグの尾ヒレをひっかけるなんて名人芸だなこりゃと水平線を眺め、気をつけて泳いでくださいよと海へかえした。結局、その日クーラー(ボックス)は弟の釣った魚でいっぱいになった。かなり自慢気にばあちゃんやらにみせていた。よかったよかった、来年の正月にリべンジだ。
 その日の夜は友達と街へくりだし集まった。なんやかんやとみんな子供ができたり、仕事が大変だったり、それぞれにいろいろある。自分がそうだからか、“30ってみんな分岐点かもな〜”なんて思いつつ、でも相変わらずなバカ話や昔話に花咲かして、なんか再確認した気分になる。別れ際、昔よく言ってたハッタリのセリフ“ビッグになってくるわ”をはくと、自分でもなんだか違和感があったが、友達は「あんたがあんたらしく生きてりゃいいわ」。なんだか妙に、“だね”っと思い、「うん、そやね」と言って別れた。
 忘れがちなもんて、やっぱある、年々そんなものが増えてんのかもしれん。親戚で集まったり、線香をあげたり、友達に会ったり、そんなことでちょっとクリアーになることってある。年々変わっても変わらんもんがある。毎回帰る度に思うけど、そんな場所があるのが、やっぱり嬉しい。

(2005.1.20)


1.男達の荒磯 2.弟の釣った魚(俺のが邪魔しちょるけど) 3.朝焼けマイ「初日の出」。フグかけ名人と 4.今年いい年になりますよ!



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